第1章_脊髄腫瘍の手術と術後の生活|後遺症の痛みとリハビリ体験記

第1章|背中が告げた異変

最初のサインは「背中の違和感」でした。
ただの疲れだろう、と自分に言い聞かせて過ごしていましたが──数日経っても治る気配はありません。

雷のような痛みと“放置の怖さ”

咳をした瞬間に「ビリッ」と電気が走る。
自転車で小さな段差を越えるだけで、背中全体に“雷”が落ちたような痛み。
そのたびに身体が跳ね上がり、呼吸も止まりそうになりました。

「さすがにおかしい」
そう思いながらも、病院に行くまでに時間がかかりました。
正直、どこかで「病気じゃない」と思いたかったのかもしれません。

けれど、今振り返ればこの“先送り”がいちばん危険でした。
もしあのまま放置していたら、歩けなくなっていたかもしれません。

MRIで見えた2cmの影

ようやく病院でMRIを撮ったとき、画面に映し出された白い影。
胸椎の中に2cmほどの腫瘍が写っていました。

「脊髄腫瘍。硬膜内髄外腫ですね」

医師の説明を聞いても、頭がついていきませんでした。
「腫瘍」「手術」──重たい言葉だけが胸に突き刺さり、身体の芯から冷えていく感覚。

「よく歩けてますね」と言われた現実

さらに医師から告げられた言葉が忘れられません。

「この状態なら、普通は歩けていないはずですよ」

その一言で、ようやく自分がギリギリの状態にいることを理解しました。
胸から下はすでに痺れていて、夜は痛みで何度も目が覚める。
朝は支えがなければ立ち上がれない。
当たり前だと思っていた日常が、確実に削られていっていたのです。

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この記事を書いた人

会計事務所、事業会社で税務・経理の仕事に従事していました。
40代で脊髄腫瘍になり、手術・リハビリをしつつ、現在はフリーランスで仕事をしています。