フリーランスにとって、体調を崩すこと=収入が止まるリスクです。
会社員のように「傷病手当金」や「有給休暇」があるわけではありません。
私自身、脊髄腫瘍の手術を受け、しばらく働けない時期がありました。
療養中の不安は、想像以上に大きいものでした。
でも、工夫と制度の活用で「ゼロにはしない」方法を見つけることができました。
この記事では、私が実際にやった家計防衛のリアルな方法を、すべて具体的にまとめます。
1. 収入が不安定なとき、まずすべきは「固定費の見直し」
フリーランスが病気やケガで働けなくなったとき、
まず真っ先に取り組むべきは「支出の削減」です。
私は療養生活に入った直後、次のような見直しをしました。
▪️サブスクの整理
動画・音楽・ジムなど「なんとなく継続」していたものを一旦解約。
数千円でも積み重なれば、年間で数万円の差になります。
特にジムは月に数回の使用頻度になっていて、病気で全く行けない間の会費もずっと払っていました。
10年以上行ってましたが、思い切って退会しました。
▪️スマホ代の節約
スマホの契約を乗り換えキャンペーンで別の格安SIMへ
キャンペーンを活用(大きい時は2万ポイント付与)して、乗り換えをする。利用料金はあまり変わらない場合もありますが、ポイント付与で生活費の一部としました。
※私は既に格安SIMを使っていましたが、キャリアプランの人は効果が大きいです。
▪️車の手放し
維持費(駐車場・ガソリン・保険・車検)が重く、思い切って売却。
必要なときだけカーシェアやレンタカーを利用しています。また、場合によってはタクシーを利用することもあります。タクシーって贅沢だと思うかもしれませんが、車の年間維持費に比べると圧倒的に年間支出を抑えれます。
▪️保険の見直し
後述していますが、私は民間保険は格安の医療保険のみ加入で、保険の見直しはしていません。
しかし、一般的に生命保険・医療保険・がん保険・貯蓄型保険など複数の保険に加入されている方が多いと思います。年間支出額が高額になってませんか?
保険は手厚くすればするほど、掛金も大きくなります。また、それぞれの保険で重複している内容があれば、見直して、必要最低限にしましょう。
▪️国民健康保険の減免申請
収入が大幅に減った場合、市役所で「減免制度」が使える場合があります。
各々、状況が異なるリますので、一度市役所の窓口で相談されることをお勧めします。
私の場合は、妻も無職だったので年間保険料が7万円ほどになりました。
▪️国民年金の免除申請
療養中は保険料を払うのが難しい時期。
国民健康保険と同様で一度市役所で相談されることをおすすめします。
全額免除にならなくても、一部免除もあります。私は無理せず「免除・猶予制度」を利用しました。
もし減免して将来の年金受給額が気になる方は、追納(元気になってから支払う)することができます。追納期間は10年になりますので、ご注意ください。
これらの手続きはすべて役所で相談可能です。
少し手間は掛かりますが、節約効果は確実にあります。
▪️その他
・電気代の契約会社の変更
・自宅インターネット回線の見直し
・賃貸物件の場合、家賃の安い物件に引っ越し(長期療養になる場合)
2 民間保険よりも「制度を知る」ことが大切
私は民間の保険にほとんど入っていません。
加入していたのは、知人の勧めで入った月数千円の医療保険だけでした。
手術給付金として29万円を受け取りましたが、
実際に助かったのは、それよりも公的制度の支援でした。
日本の制度は、意外と手厚い。
むしろ「保険に入るより、制度を理解しておく方が大事」だと実感しています。
もし毎年20万円を20年間保険料に払っていたら、総額400万円。
その分を投資や貯金に回し、病気の時に使うという考え方もあります。
私は「保険料を払うつもりで投資をする」というスタイルを選んでいます。
万が一の備えを「お金が育つ形」に変えることで、長期的な安心にもつながります。
3. フリーランスでも使える「公的制度」は意外と多い
フリーランスでも、使える支援制度はたくさんあります。
私は実際に次の制度を活用しました。
▪️高額療養費制度
医療費の自己負担を大幅に軽減。
高額な手術でも、上限額を超えた分が払い戻されます。
📌高額療養費の詳しい説明はコチラ記事👇

▪️障害者手帳の取得
等級によって、交通費の割引や税の軽減があります。
療養が長引く方は、医師に相談してみる価値ありです。
▪️医療費控除
確定申告で年間10万円を超える医療費を申告すると、税金の一部が戻ります。
🍀ポイント
制度は「自分から動く人」だけが使えるもの。
市役所・医療ソーシャルワーカーに相談すれば、
自分に合う制度を教えてくれます。
4. 「収入の柱」は複数持つべき理由
療養中、いちばんの不安は「収入が止まること」でした。
ただ、私は以前から意識して複数の収入源を持てるよう考えていたので、
精神的にかなり救われました。
私の場合は、次のような形で分散しています。
- 経理スキルを活かした在宅ワーク
- 株式投資の配当金
- 株式の売却益
- 経理DX関連の外注業務(実行中)
- Noteやブログのアフィリエイト収入(実行中)
- クラウドワークスなどへの登録
どれか一つでは生活できなくても、
小さな柱をいくつも立てておくと、想像以上に心強いものです。
🍀ポイント
「スキルの棚卸し」を一度してみましょう。
過去の経験が思いがけず収入のタネになります。
また、以前働いていた職場の仲間などに、外注で受けれる仕事がないか聞くのもいいと思います。
5. 最後に必要だったのは「頼る勇気」
お金の不安、家族への心配、将来への焦り。
一人で抱え込むと、心が押しつぶされそうになります。
ある日、思い切って役所の窓口で相談してみたところ、
話を聞いてもらえただけで、気持ちがずいぶん軽くなりました。
「頼ることは、弱さじゃない。生き抜くための強さだ」
そう感じた瞬間でした。
制度も、人の助けも、使ってこそ意味があります。
終わりに:守ることは、諦めることじゃない
「フリーランス × 病気療養」は、たしかに厳しいです。
けれど、不可能ではありません。
工夫すれば、守れるものがある。
知恵を使えば、生き抜ける道がある。
もし今、不安の中にいる方がいたら、
この体験が少しでも支えになれば嬉しいです。
ちなみに、私は療養を機にお酒とタバコを完全にやめました。
意外とこれが大きな固定費の削減につながりました(笑)
人間、やる気になれば変われます。
この記事が「いざという時の備え」のヒントになれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
