働き方を変えれば、
もっと楽になれる。
以前の私は、
どこかでそう思っていました。
特に病気を経験してからは、
「無理の少ない働き方」
を探すようになり、
在宅勤務。
フリーランス。
時間を調整できる働き方。
そういったものに、
助けられた部分もたくさんあります。
でも実際に働き方を変えてみると、
以前とは違う種類の疲れや負担があることにも気づきました。
今回は、
そんな“見えにくい負担”について、
自分自身の体験をもとに書いてみたいと思います。
働き方を変えれば、もっと楽になれると思っていた
病気を経験してから、
私は働き方を大きく変えました。
以前のような働き方を続けることが難しくなり、
在宅中心で、
自分のペースで働ける形に少しずつ移行していったのです。
実際、
働き方を変えたことで楽になった部分もありました。
通勤がなくなり、
行き帰りで体力を削られることも減りました。
体調が悪い日は、
無理をせずそのまま休むこともできる。
仕事量も、
「今日はここまでにしておこう」
と自分で調整できるようになりました。
会社員時代のように、
決まった時間に決まった場所へ行き、
毎日同じペースで働き続ける必要はなくなった。
それは、
今の自分にとってかなり大きな変化でした。
でもその一方で、
働き方を変えたあとに、
別の種類の負担が増えたことにも気づきました。
しかもそれは、
外からはかなり見えにくいものでした。
身体は少し楽になった。でも、頭はずっと働いていた
会社員時代は、
仕事が終われば、
ある程度「今日は終わった」という感覚がありました。
もちろん忙しい時期はありましたし、
家に帰っても疲れが抜けないこともありました。
それでも、
毎月ある程度決まった日に給与が入り、
来月も同じように働けば生活できる、
という前提がありました。
でも今は、
働く量が減れば、
そのまま収入に直結します。
すると、
休んでいる時でも、
「来月の収入は大丈夫かな」
「もう少し仕事を増やした方がいいかな」
と考える時間が増えました。
実際に作業していない時でも、
「来月どうしようかな」
「もう少し増やした方がいいかな」
と、
頭のどこかで仕事のことを考えていることが増えました。
以前より自由になったはずなのに、
完全に気が休まる感覚は、
むしろ少なくなった気がします。
以前より自由になったはずなのに、
“完全に仕事から離れる感覚”
が少なくなった気がします。
「動ける日にやっておこう」が増えていった
病気を経験してからは、
体調に波がある日も増えました。
だからこそ、
動ける日はできるだけ進めておきたい。
今日は少し調子がいいから、
今のうちにやっておこう。
来週しんどくなるかもしれないから、
少し前倒ししておこう。
そう考えることが増えました。
でもその結果、
自分でブレーキをかけないと、
ずっと働いてしまう。
会社員時代のように、
勤務時間や終業時間で区切られるわけではないので、
気づけばずっと仕事モードになっていることもありました。
これは、
働き方を変える前には想像していなかった疲れ方でした。
「自由な働き方」に慣れるまで、変に気をつかっていた
もうひとつ、
意外と大きかったのが、
“世間の目”でした。
今は在宅勤務やフリーランスも増え、
平日の昼間に外へ出ていても、
そこまで違和感はない時代になりました。
でも働き方を変えた当初は、
平日に外へ出るだけで、
どこか落ち着かない感覚がありました。
カフェにいても、
買い物をしていても、
「この時間に自分は何をしているんだろう」
と、
少しソワソワしていた気がします。
「この時間に出歩いていて大丈夫なのか」
「周りからどう見られているんだろう」
そんなことを、
無意識に考えていた気がします。
実際には、
誰もそこまで見ていないのかもしれません。
でも、
長く会社員として働いてきた感覚が残っていたので、
最初は変に気をつかって疲れていました。
「何の仕事してるの?」が少し苦手だった
友人や知人と会った時に、
「今、何の仕事してるの?」
と聞かれることもありました。
その時、
「自営です」
「フリーランスです」
と答えると、
「大丈夫なの?」
「ちゃんと生活できてるの?」
と心配されることもありました。
もちろん、
悪気があるわけではないと思います。
でも当時は、
自分自身も将来への不安を抱えていた時期だったので、
そう言われるたびに、
少し気持ちが揺れていました。
そのうち、
働き方の話をすること自体が面倒になり、
人と会うことを避けたくなった時期もありました。
働き方を変えると、“疲れ方”も変わる
以前の私は、
「自由な働き方になれば楽になる」
と思っていました。
実際、
身体的に助かった部分はたくさんあります。
でも、
負担がゼロになったわけではありませんでした。
ただ、
“疲れ方の種類”が変わったのだと思います。
身体の負担が減った代わりに、
収入の不安。
考え続ける疲れ。
自分で判断し続ける負担。
社会との距離感。
そういった、
目に見えにくい負担が増えました。
だから今は、
「どの働き方が正解か」
ではなく、
「自分は、どの疲れ方なら抱え続けられるのか」
を考えるようになりました。
完璧に楽な働き方は、
たぶん存在しません。
でも、
壊れにくい形を探していくことはできる。
今はそんなふうに考えています。
最後に
フリーランスや在宅勤務というと、
「自由で楽そう」
と思われることもあります。
実際、
私自身も、
働き方を変えればもっと楽になると思っていました。
もちろん、
身体的に助かった部分はたくさんあります。
でも実際には、
“楽になった”
というより、
“疲れ方が変わった”
という感覚の方が近いのかもしれません。
収入の不安。
考え続ける疲れ。
自分で決め続ける負担。
会社員時代にはなかった悩みも増えました。
だから今は、
どちらが良い・悪いではなく、
「自分にとって、どの負担なら抱え続けられるのか」
を考えながら、
働き方を調整するようになりました。
以前より自由にはなりました。
でも、
その自由には、
自分で抱える責任や不安も含まれていました。
働き方を変えれば、
すべて楽になるわけではない。
ただ、
以前とは違う形で、
少しずつ“壊れにくい働き方”には近づけている気がします。
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