家族が病気になったとき、家族ができること

家族が病気になったとき、
「何をしてあげればいいのか」
「どう関わるのが正解なのか」
分からなくなることがあります。

お見舞いに行くべきか。
何か持っていくべきか。
どんな言葉をかければいいのか。

考えれば考えるほど、
かえって動けなくなることもあります。

私自身、入院を経験して、
「家族に何をしてもらったか」を
後から振り返ることがありました。

特別なことは、ほとんどありませんでした。
けれど、今でもはっきり覚えていることがあります。

それは、
家族の顔を見て、少し話ができた時間が、
想像以上に心を落ち着かせてくれた、ということです。

この記事では、
入院していた“本人の側”から見えた、
家族との関わりについて書いています。

――顔を見せてくれるだけで、心は落ち着く

目次

来てもらうタイミングは、自分で決めた

感染症対策のため、面会時間はあらかじめ決められていた。
その中で、私が対応できる時間を選び、家族に来てもらった。

術後3〜4日は、病室から出ることもできず、
何より痛みが強く、話をする余裕がなかった。
だから私は、少し落ち着いてから来てほしいと伝えた。

術後5日目。
ようやく意識もはっきりして、身体も少し動かせるようになった頃。
そのタイミングで、家族と談話室で面会した。


少し元気になってから会えたこと

談話室で家族の顔を見た瞬間、
気持ちがすっと落ち着くのを感じた。

病室とは違い、人の気配があり、
完全に隔離された空間ではない。
それでも、入院生活の中では“外の世界”に近い場所だった。

特別なことを話したわけではない。
近況を少し話して、
子どもの様子を聞いて、
たわいもない会話を交わしただけだ。

それでも、
顔を見て、声を聞いて、少し話ができる
それだけで、胸の奥に溜まっていた不安が和らいだ。


甘いお菓子が、日常を思い出させてくれた

家族は甘いお菓子を持ってきてくれた。
ケーキや、ちょっとした甘いもの。

私の病気は食事制限がなく、
何を食べても問題なかった。

病院にいると、食べられるものはどうしても限られる。
毎日の食事に不満があるわけではないけれど、
“選べない生活”が続くと、気持ちが少しずつ疲れてくる。

そんな中で食べた甘いお菓子は、
味以上に「外の世界」を感じさせてくれた。

それは贅沢でも特別でもない。
ただ、日常の延長にあるものだった。


面会は1時間ほど。それで十分だった

面会時間は1時間ほどだったと思う。
決して長い時間ではない。

けれど、その時間があれば十分だった。

「何かいるものはある?」
「困ってることはない?」

家族はそう聞いてくれたけれど、
私自身は、特別にお願いしたいことはなかった。

ただ普通に話せること。
それだけで安心できた。

入院していると、不安はどうしても増えていく。
身体のこと、これからのこと、
考え始めると、きりがない。

だからこそ、
顔を見て話ができる時間が、
心を現実につなぎ止めてくれた。


面会のタイミングは、人それぞれでいい

私は、少し元気になってから面会をお願いした。
正直、術後すぐの頃は、
誰かと話をする余裕がなかった。

でも、人によっては違うと思う。

弱っているときこそ、
話ができなくても、
ただそばにいてほしいと感じる人もいる。

だから、正解は一つではない。

大切なのは、
その人の状態に合わせて、顔を見せてあげること

話せなくてもいい。
長くいなくてもいい。
ただ存在を感じられるだけで、
安心できる人もいる。


家族の存在を、改めて実感した

談話室で面会を終え、
部屋に戻ったあと、
私はしばらくその余韻を感じていた。

今まで、家族と一緒にいることを
当たり前だと思って生活してきた。

けれど、こうして改めて会うと、
その“当たり前”がどれほどありがたいものだったのかが、
静かに胸に沁みてきた。

特別な言葉も、特別な行動もいらなかった。
ただ来てくれたこと。
それだけで十分だった。


読んでいるあなたへ

もし、これを読んでいる方の中に、
家族が入院している人がいたら。

何を持っていけばいいのか、
何をしてあげればいいのか、
迷うこともあると思います。

でも、入院している側が本当に欲しいのは、
顔を見られること
少し話ができること
その二つであることが多い。

もちろん状況は人それぞれです。
元気なときに会いたい人もいれば、
弱っているときにそばにいてほしい人もいる。

だからこそ、
その人の状態に合わせて、
顔を見せてあげてください。

それだけで、安心できることがあります。


まとめ

家族が病気になると、
「何かしてあげなければ」と思ってしまう。

けれど、多くの場合、
必要なことはとてもシンプルです。

顔を見せること。
少し話をすること。

それだけで、
入院生活の中に、確かな安心が生まれます。

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この記事を書いた人

会計事務所、事業会社で税務・経理の仕事に従事していました。
40代で脊髄腫瘍になり、手術・リハビリをしつつ、現在はフリーランスで仕事をしています。