生活コストを下げる。
そう聞くと、
「節約」
「お金を貯める」
「我慢する生活」
そんなイメージを持つ人もいるかもしれません。
私自身も以前はそうでした。
生活コストを下げることは、お金を増やすためにやるものだと思っていたのです。
しかし病気を経験して考え方が変わりました。
今の私は、
生活コストを下げることは人生の選択肢を増やすことだと思っています。
収入が減った時。
働けなくなった時。
人生の予定が大きく変わった時。
生活コストが低いことは、想像以上に大きな支えになります。
今回は、病気を経験した私自身の体験も踏まえながら、生活コストを下げると人生が変わる理由について書いてみたいと思います。
生活コストが高いと選択肢が減る
生活コストが高い状態とは、
毎月多くのお金を稼ぎ続けなければならない状態です。
もちろん家族構成や価値観によって必要なお金は違います。
ただ、毎月の支出が大きいほど、
仕事を辞める。
休む。
働き方を変える。
そういった選択が難しくなります。
体調が悪くても働かなければならない。
仕事が合わなくても辞められない。
本当は挑戦したいことがあっても動けない。
生活コストが高いほど、人生の自由度は下がっていきます。
私が車を手放した理由
私は病気になる前に車を手放しました。
車が嫌いになったわけではありません。
むしろ運転は好きな方です。
ただ、
自動車税
任意保険
駐車場代
ガソリン代
車検代
これらを改めて計算すると、かなり大きな固定費になっていました。
そこで思い切って手放し、
必要な時だけカーシェアやレンタカーを利用する形に変えました。
すると毎月の固定費が大きく下がりました。
当時は単純に家計改善のつもりでした。
しかし後になって思うのです。
もし病気になった後も高額な固定費を抱えていたら、精神的な余裕はもっと少なかっただろうと。
生活コストを下げることは、未来の自分を助けることにもつながるのだと思います。
生活コストを下げると「時間」を買える
病気になる前の私は、
生活コストを下げることは節約のためだと思っていました。
しかし病気を経験して感じたのは、
生活コストを下げることは、お金よりも「時間」を買うことだったということです。
私は脊髄腫瘍の手術を受けました。
退院したからといって元気になったわけではありません。
退院直前まで歩行器を使っていました。
病院としては入院の必要がなくなった。
だから退院しただけです。
普通に働ける状態ではありませんでした。
退院後は、
近所を歩く練習をしたり、
階段を上り下りしたり、
毎日のようにリハビリを続けていました。
もしその時、
生活費のためにすぐ働かなければならない状況だったらどうなっていたでしょう。
おそらく十分な回復を待たずに無理をしていたと思います。
幸い私は、
退職後だったこともあり、
生活防衛資金を準備していました。
投資もしていました。
そのため、
「今すぐ働かなければ生活できない」
という状態ではありませんでした。
だからこそ、
焦らず回復に集中する時間を持つことができたのです。
回復しない現実と向き合う時間にもなった
手術後3か月ほどは順調に回復している実感がありました。
歩ける距離も増え、
体も少しずつ動くようになっていきました。
しかしその後は、
思ったほど改善しなくなりました。
階段を下りる時の左足。
首から下に残る痺れ。
体のあちこちに残った麻痺。
そして何より、
背中と胸に残った強い神経痛でした。
痛みが強い日は休むこともできます。
自宅ならそれで済みます。
しかし会社員として働くとなると話は別です。
決められた時間。
決められた場所。
決められた業務。
その環境で本当に働き続けられるのだろうか。
少しずつそう考えるようになりました。
最初の頃は、
「会社員に戻ったら働き続けられるだろうか」
という不安でした。
そして時間が経つにつれ、
「そもそも会社員として戻れるのだろうか」
という不安へ変わっていきました。
今でもその答えは出ていません。
ただ一つ言えるのは、
生活コストを下げていたからこそ、
そうした現実と向き合う時間を持てたということです。
私は生活防衛資金を1年分以上あった方がいいと思う
一般的には、
生活防衛資金は半年分と言われています。
もちろん半年分でも大切です。
ただ私自身は、
可能であれば1年分以上あった方が良いと思っています。
なぜなら、
半年分しかない場合、
実際には3か月ほどで次の仕事探しを始めなければならないからです。
仕事を探す。
応募する。
面接を受ける。
採用される。
働く。
給与が振り込まれる。
そこまで考えると、
意外と時間はありません。
すると焦って仕事を選んでしまう可能性があります。
一方で、
1年分の生活防衛資金があると、
選択肢が大きく広がります。
時間をかけて仕事を探すこともできます。
新しいスキルを学ぶこともできます。
自分で何かに挑戦することもできます。
私自身、
病気になったことで、
何のために働くのか。
どんな働き方をしたいのか。
本当に大切なものは何なのか。
改めて考えるようになりました。
そうした時間を持てたのは、
生活防衛資金があったからだと思っています。
賃貸だったことにも助けられた
私は持ち家ではなく賃貸です。
もちろん持ち家にも多くのメリットがあります。
ただ病気を経験した今振り返ると、
住宅ローンがなかったことは精神的な支えになりました。
もし高額な住宅ローンを抱えていたら、
もっと焦っていたかもしれません。
生活コストを下げることは、
人生を小さくすることではありません。
むしろ人生の自由度を守ることなのだと思います。
まとめ
私は病気になったことで、
収入を増やすことだけが人生ではないと知りました。
生活コストを下げることは、
お金を貯めるためだけではありません。
人生の余白を作るためです。
回復する時間。
考える時間。
挑戦する時間。
やり直す時間。
そうした時間を持てたことが、
今振り返ると一番大きかったように思います。
もちろん、
すべての人が同じ考え方である必要はありません。
ただ、
もし今、
将来や働き方に不安を感じているのであれば、
収入を増やすことだけでなく、
生活コストを見直してみるのも一つの方法かもしれません。
人生に余白が生まれると、
見える景色も少し変わってくると思います。
病気のあと、私は「どう働くか」より先に、「どれだけ働けるか」を考えるようになりました。その考え方の変化については、こちらの記事でも詳しく書いています。
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