「今の働き方を変えたい。」
そう思っても、実際に何から始めればいいのか分からない人は多いのではないでしょうか。
転職サイトを見る。
資格について調べる。
副業を探す。
独立やフリーランスについて考える。
もちろん、こうした行動も一つの方法です。
でも、働き方を変えたいけれど何から始めればいいのか分からないなら、いきなり次の仕事を探すのではなく、
「今の何を変えたいのか」
「自分はどれくらい働けるのか」
「生活にいくら必要なのか」
を整理するところから始めると考えやすくなります。
なぜなら、
今の働き方の何を変えたいのかが分からないまま仕事だけを変えても、同じ問題を繰り返す可能性があるからです。
私自身、会社員として働いていた頃、「このまま今の働き方を続けていいのだろうか」と考えるようになりました。
40代になり、この先も会社員として働き続けることを考えたとき、それまでとは違う不安が見えるようになったからです。
その後、会社を辞め、学び直しを経験し、現在は会社員時代とは違う働き方をしています。
ただ、最初から今の働き方が見えていたわけではありません。
振り返ってみると、必要だったのは「次に何の仕事をするか」をすぐに決めることではなく、
自分が何を変えたいのか、自分にはどんな働き方なら続けられるのかを整理することでした。
今回は、働き方を変えたいと思ったときに、最初に整理しておきたい5つのことを、私自身の経験も交えながら紹介します。
1.今の働き方の「何が嫌なのか」を書き出す
最初に整理したいのは、
なぜ働き方を変えたいと思っているのか
です。
「会社を辞めたい」
「転職したい」
「もっと自由に働きたい」
そう考えることはあっても、その理由を細かく分けて考える機会は意外と少ないものです。
例えば、会社を辞めたいと思っていても、本当に嫌なのは会社員という働き方そのものではないかもしれません。
- 通勤がつらい
- 残業が多い
- 人間関係が合わない
- 給与が上がらない
- 仕事に興味を持てない
- 将来が見えない
- 責任が重すぎる
- 自分の時間がない
同じ「会社を辞めたい」でも、理由によって次に選ぶべき働き方は変わります。
通勤が問題なら、在宅勤務のできる会社へ転職する方法もあります。
収入が問題なら、会社を辞めるより副業やスキルアップの方が合っているかもしれません。
仕事内容が問題なら、職種を変える方法もあります。
反対に、会社という仕組みや、一つの会社だけに生活を依存することに不安を感じているなら、複数の収入源を作るという考え方もあります。
大切なのは、
「辞めたい」を、そのまま答えにしないことです。
私は何が嫌なのか。
何が変われば、今より働きやすくなるのか。
まずはここを言葉にしてみます。
例えば紙やスマホのメモに、
「今の仕事で変えたいこと」
を3つ書くだけでも構いません。
最初から理想の働き方を考えるより、今の働き方から何を減らしたいのか、何を変えたいのかを考える方が、次の行動につながりやすくなります。
2.自分が使える「体力と時間」を把握する
働き方を考えるとき、収入や仕事内容はよく考えます。
でも、それと同じくらい重要なのが、
その働き方を続けられるかどうか
だと思っています。
例えば、
- 1日何時間なら無理なく働けるのか
- 通勤時間を含めると負担はどれくらいになるのか
- 残業はどこまで許容できるのか
- 家族との時間をどれくらい確保したいのか
- 休日まで仕事の疲れを引きずらないか
- 急な予定変更に対応できる余裕があるか
こうした条件も、働き方を決める重要な材料になります。
私自身、この基準は大きく変わりました。
以前は、フルタイムで働くことを前提に仕事を考えていました。
しかし今は、長時間座り続けることが難しく、集中して仕事ができる時間にも限りがあります。
そうなると、「どんな仕事ができるか」だけで仕事を探しても、自分に合った働き方にはなりません。
今日1日ならできる仕事でも、それを毎日、何年も続けられるとは限らないからです。
そのため現在は、
「この仕事ができるか」ではなく、「この働き方を数年続けられるか」
まで考えるようになりました。
これは体調に問題がある人だけの話ではないと思います。
子育てをしている。
親の介護がある。
勉強する時間を確保したい。
趣味や家族との時間も大切にしたい。
人によって、仕事以外に残しておきたい体力と時間は違います。
給与や仕事内容だけを見るのではなく、自分が仕事にどれくらいの体力と時間を使えるのかも整理しておくと、仕事選びの基準が具体的になります。
働けることと、無理を続けられることは違います。
仕事を変える前に、自分が無理なく使える体力と時間を知っておくことは大切だと思います。
3.毎月いくらあれば生活できるのかを知る
働き方を変えたいと思ったとき、避けて通れないのがお金です。
特に転職や退職によって収入が変わる可能性があるなら、
毎月いくら必要なのか
を把握しておくことは重要です。
ここで最初に考えたいのは、
「いくら稼ぎたいか」
ではなく、
「いくらあれば生活を維持できるのか」
という数字です。
例えば、
- 住居費
- 食費
- 水道光熱費
- 通信費
- 保険
- 教育費
- 車にかかる費用
- 税金や社会保険料
- その他の固定費
などを大まかに整理します。
すると、最低限必要な生活費が見えてきます。
この数字が分かると、働き方についても具体的に考えられるようになります。
例えば毎月40万円必要な人と、25万円で生活できる人では、選べる働き方が違います。
必要な生活費が分からないままでは、
「収入が下がったら生活できないのではないか」
「今の会社を辞めても大丈夫なのか」
という不安も漠然としたままです。
反対に、
「最低でもこれくらい必要」
という数字が分かれば、
転職で確保する。
副業と本業を組み合わせる。
複数の仕事から収入を作る。
生活費を見直す。
ある程度の資金を準備してから動く。
といった選択肢を比較できます。
私自身も、働き方を考えるときに「できるだけ多く稼ぐ」だけでは考えなくなりました。
必要な生活費が分かれば、
その生活を維持するために、どれくらい働く必要があるのか
という逆算もできるからです。
お金を把握することは、働き方を制限するためではありません。
むしろ、自分が選べる働き方を具体的にするために必要な作業だと思っています。
4.「できる仕事」ではなく「続けられる仕事」を考える
次に考えたいのが、これからどんな仕事をするのかです。
ここで私は、
「自分に何ができるのか」だけで仕事を探さない
ことも大切だと思っています。
これまで経験した仕事。
持っている資格。
得意なこと。
身につけてきた専門知識。
もちろん、それらは仕事を探すうえで大切です。
でも、働き方そのものを変えたいのであれば、もう一つ考えたいことがあります。
それが、
その仕事を数年続けても大丈夫か
という視点です。
私は経理の仕事を長く経験してきました。
そのため、「できる仕事」という基準だけなら、今でも経理を中心に考えるのが自然です。
実際、これまでの経験を使って仕事をすることもあります。
ただ、以前と同じように責任の大きな仕事を選べばいいとは考えなくなりました。
仕事そのものはできても、
責任が重い。
納期に追われる。
急な対応が多い。
仕事が終わっても頭から離れない。
そうした状態が続けば、今の自分には長く続けられない可能性があるからです。
だから仕事を考えるときは、
- 仕事内容
- 収入
- 勤務時間
- 働く場所
- 責任の大きさ
- 納期や時間の自由度
- 休みやすさ
- 人との関わり方
なども含めて考えるようになりました。
そして、もう一つ大切なのが、
少しでも興味を持てるかどうか
です。
好きなことだけを仕事にする必要はありません。
でも、まったく興味を持てない仕事を長く続けるのも簡単ではありません。
これまでの経験。
比較的得意なこと。
興味を持てること。
無理なく続けられる条件。
これらが重なる場所を探していく。
「できる仕事は何か」だけではなく、
「今の自分が長く続けられる仕事は何か」
まで考えると、仕事選びの基準はかなり変わってきます。
5.いきなり変えずに「小さく始める」
働き方を変えようと思うと、大きな決断を想像しがちです。
会社を辞める。
転職する。
独立する。
フリーランスになる。
でも、必ずしも最初からそこまで大きく動く必要はありません。
むしろ、
小さく試してから考える
という方法もあります。
例えば、
- 副業を少し始めてみる
- 興味のある分野を勉強してみる
- 資格について調べてみる
- ブログやSNSで発信してみる
- 転職サイトで求人を調べてみる
- 興味のある仕事をしている人の話を聞いてみる
これくらいなら、今の仕事を続けながらでもできることがあります。
実際に行動すると、頭の中だけで考えていたときには分からなかったことが見えてきます。
「面白そうだと思ったけれど、自分には合わなかった。」
「難しそうだと思っていたけれど、やってみると意外と面白かった。」
「仕事にしたいと思っていたけれど、趣味のままの方がよかった。」
こうしたことは、実際に試してみなければ分かりません。
私自身も、会社を辞めた時点で、現在の働き方を完成形として描いていたわけではありません。
会社を辞めてからデータサイエンスを学び、その後はこれまで経験してきた経理の知識を使った仕事をしながら、ブログを書き、AIなど新しい分野も学んできました。
最初から、
「これを仕事にして、こういう働き方をする」
という答えがあったわけではありません。
一つずつ試しながら、
続けたいもの。
自分には合わないもの。
もう少し学びたいもの。
今の自分でも続けられるもの。
を少しずつ見つけてきました。
だから私は、働き方を変える最初の一歩は、
今の仕事をすぐに辞めることではなくてもいい
と思っています。
最初からすべてを変えるのではなく、失敗しても戻れるくらいの小さな行動から始める。
その結果を見てから、次の一歩を考えても遅くありません。
働き方を変える前に、まず「自分の条件」を知る
働き方を変えたいと思ったとき、すぐに転職先や新しい仕事を探したくなるかもしれません。
でも、その前に整理しておきたいことがあります。
- 今の働き方の何が嫌なのか
- 自分が使える体力と時間はどれくらいか
- 毎月いくらあれば生活できるのか
- どんな仕事なら長く続けられるのか
- 小さく試せることは何か
この5つです。
働き方に、誰にでも当てはまる正解はありません。
収入を優先したい人もいれば、時間を優先したい人もいます。
会社員として安定して働く方が合う人もいれば、複数の仕事を組み合わせた方が安心できる人もいます。
大切なのは、最初から「正解の働き方」を探そうとしないことだと思います。
まず、
今の何を変えたいのか。
そして、
自分はどんな条件なら無理なく続けられるのか。
そこが分かってから、転職、副業、学び直し、独立などの選択肢を考えても遅くありません。
私自身も、一度の決断ですべてが決まったわけではありませんでした。
働き方を変えながら、その都度考え、試し、合わなければまた考える。
その繰り返しで、少しずつ今の形になっています。
働き方を変えるというと、大きな決断のように感じます。
でも、最初にすることはもっと小さくて構いません。
紙でもスマホのメモでもいいので、
「今の働き方で変えたいこと」を3つ書いてみる。
そこから始めるだけでも、次に何を考えればいいのかが少しずつ見えてくると思います。
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