AIが広く使われるようになってから、「仕事が速くなる」「効率化できる」という話をよく耳にするようになりました。
実際、私自身も最初はその目的でAIを使い始めました。
文章を書いてもらう。
プログラムを書いてもらう。
分からないことを質問する。
表現を整えてもらう。
どれも便利で、作業時間は確かに短くなりました。
でも、一年以上使い続けてきた今、AIの一番大きな価値は別のところにあると感じています。
それは、
「自分の考え方を整理すること」
でした。
AIは答えを教えてくれる道具だと思っていた
最初の頃は、とにかく答えを求めていました。
「これについて教えて。」
「どう書けばいい?」
「おすすめは?」
AIはすぐに答えを返してくれます。
だから、
AIが優秀になればなるほど、自分で考える時間は減っていく。
そんなイメージを持っていました。
ところが、実際に使い続けてみると、そう単純ではありませんでした。
本当に価値があったのは、対話を重ねることだった
ブログを書いていてもそうです。
最初から完成した記事をAIに作ってもらうことは、ほとんどありません。
まず、自分の考えを書きます。
そこから、
「この部分は分かりにくくないか。」
「重複していないか。」
「もっと伝わる表現はないか。」
そんなやり取りを何度も繰り返します。
すると、不思議なことが起こります。
AIが答えを教えてくれるというより、
自分でも気づいていなかった考えが、少しずつ言葉になっていく。
そんな感覚になっていきました。
AIを育てることで、自分の考えも整理されていった
AIは、一度使えば終わりではありません。
対話を重ねるほど、
自分がどんな価値観を持ち、
どんな経験をしてきて、
何を大切にしているのかを少しずつ理解してくれるようになります。
もちろん、本当に人間のように理解しているわけではありません。
それでも、自分の前提を共有した状態で対話を続けることで、返ってくる視点や問いかけも少しずつ変わっていきます。
その変化の中で気づいたのは、
AIを育てているつもりが、
実は自分自身の考え方を整理していた
ということでした。
考えが整理されると、判断もしやすくなる
病気になってからは、
以前のように勢いだけで決断することは少なくなりました。
仕事を受けるか。
新しいことを始めるか。
投資を続けるか。
ブログでは何を書くべきか。
一つひとつを、自分なりに整理してから判断するようになりました。
例えば、新しい仕事について考えるときも、以前なら「収入はいくらになるか」「自分にできるか」といったことを中心に考えていたと思います。
でも今は、AIとの対話を通して、
収入だけではなく、
今の自分に無理なく続けられるか。
これまでの経験を活かせるか。
数年後の働き方につながるか。
そんなふうに、判断するときの条件を一つずつ分けて考えることが増えました。
AIが「この仕事を選ぶべき」と答えてくれるわけではありません。
むしろ、自分が何を基準に判断しようとしているのかを、言葉にする手助けをしてくれます。
考えを言葉にして返してもらうことで、
曖昧だった部分や見落としていた視点に気づけることが増えました。
AIが代わりに人生を決めてくれるわけではない
AIは便利です。
でも、
人生の答えまで決めてくれるわけではありません。
どんな働き方を選ぶのか。
何を優先するのか。
どこまで挑戦するのか。
最後に判断するのは、自分です。
だからこそ、
AIは考えることをやめる道具ではなく、
考え続けるための環境なのだと思っています。
おわりに
以前の私は、
AIは仕事を速くするためのツールだと思っていました。
もちろん、その役割もあります。
でも、一年以上使い続けてきて感じるのは、
一番大きな変化は作業時間ではありませんでした。
私はAIを育てることで、
自分の考えや前提を共有した状態で対話できる環境を、少しずつ作ってきました。
そして、その対話を重ねるほど、
自分でも気づいていなかった考えや価値観が、少しずつ言葉になっていきました。
AIは効率化のためだけに使うものではありませんでした。
AIは答えをくれる道具ではなく、自分の考えを引き出すための環境だった。
🔗 関連記事
- 転職のために始めた学びが、人生を変えていた (近日公開予定)
- 働き方を考え直すとき、何を基準に選べばいいのか
- 一つの仕事に依存しない働き方へ|AI時代でも専門性を捨てなかった理由
