働き方を考え直すとき、何を基準に選べばいいのか

- 人生を再設計する中で、私がたどり着いた5つの判断軸 -

目次

はじめに

働き方に正解はありません。

会社員として働き続ける人もいれば、転職する人もいます。

独立する人もいれば、副業を始める人もいます。

それぞれ置かれている環境も違えば、大切にしている価値観も違います。

だから、「この働き方が正しい」と言い切ることはできません。

それでも、働き方を選ぶときには、誰もが何らかの基準を持っています。

収入を優先する人。

やりがいを優先する人。

家族との時間を優先する人。

健康を優先する人。

私にも、自分なりの判断基準があります。

ただ、その基準を最初から言葉にできていたわけではありません。

この記事では、これまでブログを書き続ける中で初めて整理できた、私自身の「5つの判断軸」についてお話しします。

これは新しく作った考え方ではありません。

これまで何度も迷い、そのたびに選び続けてきた基準を、一つの記事としてまとめたものです。

もし今、働き方や将来について迷っている方がいるなら、この考え方が何かの参考になればうれしく思います。


なぜ私は「判断基準」を言葉にするようになったのか

正直に言うと、私はこれまで、自分の判断基準を意識したことはありませんでした。

会社を辞めるときも。

生活防衛資金を準備したときも。

データサイエンスを学び始めたときも。

ブログを書き始めたときも。

その都度、自分なりに考え、自分なりに判断してきました。

でも、「私は何を基準に選んでいるのか」と聞かれたら、きっと答えられなかったと思います。

頭の中には何となく基準がありました。

ただ、それを言葉にする必要がなかったのです。

もし病気にならず、今も会社員として働いていたら、おそらくこの記事を書くこともなかったでしょう。

その場その場で判断しながら、これからも働いていたと思います。

私が判断基準を言葉にするようになったきっかけは、このブログでした。

病気を経験し、以前のような働き方が難しくなりました。

そこで、自分の経験や考え方を発信できる場所として、このブログを書き始めました。

最初は、自分の経験を書いているだけでした。

でも、記事を書き続けるうちに、あることに気づきます。

「なぜ、その選択をしたのですか?」

「どうして、その考え方になったのですか?」

読者に伝えるためには、「私はこう思います」だけでは足りません。

なぜそう考えるのか。

何を大切にしているのか。

そこまで説明して初めて、相手に伝わるのだと気づいたのです。

だから私は、自分の中にあった曖昧な基準を、一つひとつ言葉にするようになりました。

振り返ってみると、それは病気になってから突然生まれた考え方ではありませんでした。

40代になった頃から、少しずつ感じていた違和感が土台になっています。

終身雇用は本当に続くのだろうか。

役職定年を迎えたら収入はどうなるのだろうか。

定年後に同じ仕事で働き続けられるのだろうか。

年金だけで生活できるのだろうか。

AIは仕事をどう変えていくのだろうか。

若い頃には遠い話だったことが、40代になると急に現実味を帯びてきました。

病気は、その流れを一気に加速させた出来事だったのです。

だから、この5つの判断軸は、病気だけから生まれたものではありません。

40代から少しずつ考えていたこと。

そして病気を経験し、ブログを書き続ける中で整理されたものです。

今では、私が新しいことを始めるときも、仕事を選ぶときも、この5つに立ち返るようになりました。


判断軸① 「壊れない働き方」を選ぶ

私が最初に考えるのは、

「この仕事は長く続けられるか」

ということです。

若い頃は、収入が高い仕事ほど良い仕事だと思っていました。

残業が多くても、それだけ給与が増える。

忙しいことは、それだけ必要とされている証拠。

そんな考え方をしていました。

でも今は違います。

私が重視しているのは、

長く働き続けられるかどうかです。

病気を経験したことで、体調は毎日同じではないことを知りました。

今日は元気でも、明日は動けないかもしれない。

長時間働ける日もあれば、数時間しか集中できない日もあります。

だからこそ、

「働ける日だけ頑張ればいい」

という働き方ではなく、

体調が変わっても続けられる仕事を選ぶようになりました。

例えば、以前の私は経理の仕事をしていました。

経理の仕事そのものは好きです。

数字を整理したり、仕組みを考えたりすることも苦ではありません。

でも日々の経理処理には、決められた締切があります。

請求書。

支払い。

月次決算。

担当者が休めば、その日の仕事は誰かが代わりにやらなければいけません。

体調が読めない今の私には、この働き方は難しいと感じています。

一方で、

経理システムの導入。

業務フローの改善。

DXの仕組みづくり。

こういった仕事は納期こそありますが、自分である程度ペースを調整できます。

体調と相談しながら進める余地があります。

つまり、

同じ経理でも、「何をするか」で働き方は大きく変わるのです。

また、私は「収入」そのものについても考え方が変わりました。

以前は、

「どうすればもっと稼げるか」

を考えていました。

でも今は、

「どうすれば収入が壊れにくくなるか」

を考えるようになりました。

働く時間を少しずつ自分で調整できること。

会社以外からも収入が入ること。

一つの収入が止まっても、生活がすぐに崩れないこと。

私が目指しているのは、高収入ではなく、

壊れない収入設計です。

だから私は、仕事そのものよりも、

どんな働き方なら、この先10年、20年と続けられるのか。

その視点から仕事を選ぶようになりました。


判断軸② 変化を前提に考える

若い頃は、目の前の仕事を一生懸命こなしていれば、それで十分だと思っていました。

仕事を覚え、経験を積み、少しずつ知識が増えていく。

それが、そのまま自分の成長につながっていました。

実際、私自身もそうでした。

営業職から事務職へ。

そして経理の仕事へ。

「体力よりも知識や経験を活かせる仕事に就きたい。」

そんな思いで仕事を選び、少しずつ経験を積み重ねてきました。

当時は、それで十分だと思っていたのです。

しかし、40代になると少しずつ見える景色が変わってきました。

会社から求められるのは、単に仕事ができることだけではありません。

後輩を育てること。

新しい仕組みを考えること。

変化に対応すること。

そして、自分自身も会社の中で役割を変えながら働き続けること。

さらに社会全体を見渡せば、

AIの進化、物価や人件費の上昇、人手不足、終身雇用の変化。

以前なら遠い話だと思っていたことが、現実として目の前に現れ始めました。

そこで私が考えるようになったのは、

「今までと同じことを続けることが、本当に安全なのだろうか。」

ということでした。

私は、「変化そのもの」が怖いとは思っていません。

むしろ怖いのは、

変化しているのに、自分だけが何も変わらないことです。

会社員として働いていると、毎日の仕事に追われます。

目の前の業務をこなし、月末になれば締め切りがあり、翌月になればまた同じ仕事が始まる。

それ自体は決して悪いことではありません。

私も20年以上、その働き方をしてきました。

でも、その毎日を繰り返しているだけでは、会社の中では経験を積めても、会社の外で通用する力は増えていかないのではないか。

40代になった頃から、そんな危機感を持つようになりました。

会社の中では経験が評価されても、その経験が会社の外でも通用するとは限りません。

役職があるから任されている仕事。

会社の仕組みの中だからできる仕事。

そうした仕事は、会社を離れた瞬間に価値が変わることもあります。

だから私は、

「会社の中で評価される人」ではなく、「環境が変わっても役に立てる人」

を目指したいと思うようになりました。

その一つが、データサイエンスを学んだ理由でもあります。

当時は、病気になることなど想像もしていませんでした。

それでも、「これからの時代に必要になる知識を身につけておきたい」と考えていました。

結果的に病気になり、以前と同じ働き方は難しくなりました。

でも、あの時学んだことは無駄にはなりませんでした。

Pythonを使って作業を自動化したり、ブログ運営にデータ分析を取り入れたり、新しい働き方を考える土台になっています。

未来を正確に予測することはできません。

AIがどこまで進化するのか、働き方がどう変わるのかも分かりません。

だからこそ私は、

未来を予測することよりも、変化に対応できる自分をつくることを大切にしています。

新しい知識を学ぶこと。

今までやったことがないことに挑戦すること。

「役に立つか分からないからやらない」のではなく、「将来につながるかもしれないからやってみる」。

そうした小さな積み重ねが、変化に対応する力になると考えています。


判断軸③ 人生全体の優先順位を決める

若い頃の私は、

仕事が人生の中心でした。

もちろん家族も大切でしたし、健康のことを全く考えていなかったわけではありません。

でも、実際の行動を振り返ると、

仕事が最優先になっていたと思います。

残業が続いても仕方がない。

休日出勤も仕事だから仕方がない。

家族との時間よりも、仕事を優先する場面も少なくありませんでした。

それが当たり前だと思っていました。

でも病気を経験して、その当たり前は大きく変わりました。

働けること。

健康でいられること。

家族と普通に過ごせること。

これらは、決して当たり前ではありませんでした。

だから今の私は、何かを選ぶときには、まず優先順位を考えます。

私の中では、

家族 → 健康 → 自由 → 仕事 → 学び

この順番です。

もちろん、状況によって多少前後することはあります。

でも、大きく変わることはありません。

例えば、高収入だけれど家族との時間がほとんど取れない仕事。

体調を崩すほど負担の大きい仕事。

自由な時間が全くなくなる仕事。

こうした仕事は、以前の私なら選んでいたかもしれません。

でも今は選びません。

仕事は人生の一部です。

人生そのものではありません。

家族との時間も。

健康も。

自由な時間も。

そのすべてがあってこそ、仕事にも向き合えると思っています。

そして、「自由」と書いたのには理由があります。

ここでいう自由とは、好き勝手に暮らすことではありません。

自分で選べることです。

働く時間を選べる。

休む日を選べる。

新しいことに挑戦するかどうかを選べる。

そうした選択肢を持っていることが、私にとっての自由です。

病気になって強く感じたのは、

選べること自体が、とても大きな価値だったということでした。

会社員の頃は、「会社が決めた働き方」に合わせることが多くありました。

もちろん組織で働く以上、それは当然です。

しかし今は、自分で仕事を選び、自分で働き方を決められることを、大切にしたいと思っています。

だから私は、何かを始める前に、

「この選択は、家族や健康よりも優先する価値があるだろうか。」

と、自分に問いかけるようになりました。

その問いに納得できたときだけ、前へ進むようにしています。

判断軸④ 一つに依存しない

私が働き方を考えるうえで、もう一つ大切にしているのが、

「一つに依存しないこと」です。

これは会社員時代から少しずつ考えていたことですが、病気を経験したことで、その重要性を改めて実感しました。

会社員として働いていると、毎月決まった日に給与が振り込まれます。

それはとても安心できる仕組みです。

私も長い間、その安定に支えられてきました。

でも、その安心は会社で働けることが前提です。

もし会社が倒産したら。

リストラされたら。

病気や介護などで働けなくなったら。

収入は一気に減ってしまいます。

もちろん再就職という選択肢もあります。

しかし、年齢を重ねるほど、以前と同じ条件で働くことは簡単ではありません。

役職がなくなれば収入は下がります。

定年後ならなおさらです。

私は、自分自身の経験を通して、

「会社だけに人生を預けることは、大きなリスクでもある。」

と考えるようになりました。

だから私は、「収入を増やすこと」よりも、

「収入源を増やすこと」

を意識するようになりました。

会社の給与。

配当収入。

ブログ。

小さな仕事。

今後は、アプリや新しい挑戦が加わるかもしれません。

一つひとつは大きくありません。

しかし、一つの収入が止まっても、すべてが止まるわけではありません。

これが、一つに依存しない働き方の強みだと思っています。

そして、病気になって最も実感したのは、

働けない日があっても止まらない収入があることの安心感でした。

私にとって収入を分散する目的は、単純に収入額を増やすことではありません。

一つの収入が止まったときに、生活全体まで一緒に止まらない状態をつくっておくこと。

そのことの方が、今の私には重要です。

配当は、会社へ出勤しなくても入ってきます。

ブログも、毎日記事を書かなくても、過去の記事を読んでもらえることがあります。

もちろん、何もしなくても収入が増えるわけではありません。

そこに至るまでには準備が必要です。

それでも、

「今日働けなかったから、今日の収入はゼロ。」

という状態とは大きく違います。

だから私は、

一つの会社。

一つの収入源。

一つの働き方。

そのどれか一つだけに人生を預けないようにしています。

それが、これからの時代を安心して生きていくための土台になると考えています。


判断軸⑤ 納得できる選択をする

最後の判断軸は、

「自分が納得できるかどうか」です。

私は、自分がやりたいと思えることを仕事にしたいと考えています。

もちろん、現実には「やりたいことだけ」で生活するのは簡単ではありません。

会社員時代も、自分がやりたい仕事ばかりではありませんでした。

組織で働く以上、会社の方針に従うことも必要です。

それでも今は、

できる限り、自分が納得できる仕事を選びたいと思っています。

一つ目は、

自分で選んだことに責任を持ちたいからです。

もちろん、興味がないことでも仕事として取り組まなければならない場面はあります。

ただ、自分で仕事を選べるのであれば、できるだけ「自分がやってみたい」と思えるものを選びたい。

興味を持てることなら、

もっと知りたい。

もっと試したい。

そんな気持ちも自然に湧いてきます。

私はブログを書くことも、Pythonで小さなツールを作ることも、「やらされている」のではなく、自分で選んで取り組んでいます。

結果が出るかどうかだけではなく、自分で選んだことに、自分で責任を持つ。

その感覚を、今は大切にしています。

二つ目は、

人の役に立ちたいという気持ちがあるからです。

私は、自分自身が価値を感じられないことを、仕事として長く続けるのは難しいと感じています。

自分が価値を感じていないものを、人に勧めることもできません。

だから私は、

「自分が本当に役立つと思えること」

だけを発信したいと考えています。

このブログもそうです。

私は、働き方や人生設計について、絶対的な正解を持っているわけではありません。

でも、自分が経験し、悩み、考え、試してきたことなら、誰かの役に立つかもしれない。

そう思って書いています。

そして、もう一つ大切にしていることがあります。

それは、

自分で選んだ結果なら、失敗しても納得できるということです。

会社員の頃は、自分では納得していなくても、会社の方針だからという理由で進めなければならないことがありました。

でも今は違います。

もちろん失敗することもあります。

思ったような結果が出ないこともあります。

それでも、自分で考え、自分で決めたことなら、結果を受け止め、次に生かすことができます。

私にとって「納得できる働き方」とは、すべてが思いどおりになる働き方ではありません。

自分で選び、その結果を自分で引き受けられる働き方。

その積み重ねが、自分らしい働き方につながると考えています。


おわりに

ここまで、私が働き方や人生を考えるときに大切にしている5つの判断軸についてお話ししてきました。

改めて整理すると、

  • 壊れない働き方を選ぶ
  • 変化を前提に考える
  • 人生全体の優先順位を決める
  • 一つに依存しない
  • 納得できる選択をする

どれも、病気になってから急に思いついた考え方ではありません。

40代になって将来を考えるようになり、会社を辞め、病気を経験し、ブログを書き続ける中で、少しずつ形になってきたものです。

そして、この記事を書きながら私自身も気づいたことがあります。

私は、この5つの判断軸を作ろうと思って作ったわけではありませんでした。

これまで何度も迷い、そのたびに選択を重ねてきた結果を、今回初めて言葉として整理できたのです。

だから、これが誰にでも当てはまる正解だとは思っていません。

仕事も、家族も、健康も、置かれている環境は人それぞれです。

大切なのは、私と同じ判断基準を持つことではなく、

「自分は何を基準に選ぶのか」を持つことではないでしょうか。

働き方に迷ったとき。

将来に不安を感じたとき。

人生の前提が変わったとき。

そんなときに立ち返れる自分なりの判断軸があれば、人はもう一度、自分で進む方向を選び直せます。

私にとって、この5つの判断軸は、そのための「地図」のような存在です。

そして、このブログもまた、同じように働き方や人生に迷っている方が、自分なりの地図を見つけるきっかけになる場所でありたいと思っています。


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この記事を書いた人

会計事務所・事業会社で約20年、税務・経理の仕事に従事。
40代で脊髄腫瘍を経験し、手術とリハビリを経て現在はフリーランスとして働いています。

このブログでは
・病気と働き方
・フリーランスという生き方
・人生の再設計
について実体験をもとに発信しています。

主なテーマ
・病気と回復
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