家を買うかより、“動けるか”を考えるようになった

病気を経験してから、

「家を買うかどうか」

よりも、

“変化が起きた時に動けるか”

を考えるようになりました。

以前は、安定した生活を作ることが大切だと思っていました。

収入を安定させること。

住む場所を決めること。

将来の見通しを立てること。

もちろん、それ自体は悪いことではないと思います。

実際、多くの人はそうやって人生設計をしているでしょうし、私自身もそうでした。

でも実際には、

病気。

介護。

子育て。

転職。

働き方の変化。

人生の中では、思っていた以上に前提が変わることがあります。

その感覚を経験してから、私は少しずつ、

「固定すること」

への見え方が変わっていきました。

目次

「家を買うか」を中心に考えていた頃

住宅について考える時も、当時の私は、

金額。

広さ。

立地。

資産価値。

そういった条件を中心に見ていました。

実際、税理士事務所で働いていた頃から、固定費やキャッシュフローについて考える機会もありましたし、住宅ローンの重さを理解していなかったわけではありません。

だから、持ち家か賃貸かという話になれば、自分なりに考えていた方だと思います。

ただその頃は、

「今と同じように働き続けられる」

という前提の中で人生設計をしていました。

毎月給料が入り、

来月も同じように働き、

何十年もかけて返済していく。

それが自然な未来のように感じていたのです。

でも病気を経験してから、その前提は少しずつ変わっていきました。


“住めるか”より、“動けるか”が気になるようになった

病気のあと、以前と同じように働くことが難しくなりました。

長時間同じ姿勢を続けること。

毎日決まった時間に通勤すること。

無理をして働き続けること。

そうしたことが、思っていた以上に大きな負担になっていたのです。

そこで初めて、

「もし働き方が変わったら?」

を現実として考えるようになりました。

収入が下がるかもしれない。

働ける時間が減るかもしれない。

急に休まなければならない日が来るかもしれない。

その時に感じたのは、

“固定化されるほど、動きにくくなる”

という感覚でした。

住宅ローンだけではありません。

住む場所。

働き方。

毎月の支出。

固定されるものが増えるほど、変化への対応は難しくなります。

病気を経験してから私は、

「家を買えるか」

よりも、

「変化が起きた時に動けるか」

を考えるようになりました。


病気だけではなく、“前提が変わること”はある

これは病気の人だけの話ではないと思っています。

振り返ると、税理士事務所で働いていた頃から、似たような場面を見てきました。

あるご夫婦は、ペアローンを組んで住宅を購入しました。

当時は共働きで、将来的にも奥様が仕事を続ける前提で返済計画が組まれていました。

ところが、お子さんが生まれた後、状況が変わります。

育休後に職場復帰する予定だったものの、実際に子育てが始まると、想像していた以上に大変だったそうです。

結果として職場復帰を断念し、ご主人だけの収入でローンを返済していくことになりました。

もちろん、節約や働き方の工夫で乗り越えられる家庭もあります。

ただ現実には、それだけでは済まない問題もあります。

ペアローンは夫婦それぞれが借入を行っているため、返済方法によっては税務上の問題が発生することもあります。

詳しい判断は税理士など専門家への相談が必要ですが、私はこのケースを見て、

「返済できるか」

だけではなく、

「前提が変わった時にどうなるか」

まで考える必要があるのだと感じました。

住宅ローンには団体信用生命保険があります。

借入名義人が亡くなった場合には、保険によって返済がなくなるケースもあります。

しかし、

病気。

介護。

働き方の変化。

離婚。

こうしたケースでは、住宅ローンそのものがなくなるわけではありません。

働けなくなっても、返済は続いていきます。

人生は、思った以上に予定通りには進まない。

私は病気を経験し、過去の仕事を振り返る中で、そのことを強く感じるようになりました。


家を買うかどうかより、“余白があるか”

この記事は、

「持ち家が悪い」

と言いたいわけではありません。

実際、家を持つことで安心できる人もいますし、住宅ローンを組むことで資産形成につながる人もいます。

固定費についても同じです。

人によっては、固定費を持つことで生活が安定することもあります。

だから私は、

「持ち家が正しい」

「賃貸が正しい」

という話をしたいわけではありません。

ただ、病気を経験し、税理士事務所でさまざまな家庭の状況を見てきた中で、一つだけ感じていることがあります。

それは、

余白があることの大切さです。

金銭的な余裕。

時間的な余裕。

選択できる余裕。

人生では、予想していなかったことが起こります。

そんな時、余白があれば立て直すための時間を作ることができます。

少し休むこともできます。

働き方を見直すこともできます。

住む場所や支出を考え直すこともできます。

でも、余白がなければ、

目の前の支払いを優先するしかなくなります。

本当は立ち止まって考えたいのに、

とりあえず働く。

とりあえず収入を確保する。

そんな選択をせざるを得なくなることもあります。

だから私は最近、

家を買うかどうかよりも、

固定費を減らすかどうかよりも、

「もし前提が変わった時、自分には余白が残っているだろうか」

を考えるようになりました。

それが、病気を経験してから変わったことの一つです。


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この記事を書いた人

会計事務所・事業会社で約20年、税務・経理の仕事に従事。
40代で脊髄腫瘍を経験し、手術とリハビリを経て現在はフリーランスとして働いています。

このブログでは
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について実体験をもとに発信しています。

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