回復したあと、周囲とのズレを感じた理由|「もう大丈夫」と自分の実感の違い

手術が終わり、治療としては大きな一区切りを迎えました。

少しずつ日常生活も取り戻していきました。

外から見れば、「回復してきた」と見える状態だったと思います。

ところが、その頃から別の違和感が生まれました。

周囲から見えている自分と、自分が感じている状態が一致しない。

「もう大丈夫そうだね」

「順調でよかったね」

そう言われること自体が嫌だったわけではありません。

むしろ、心配してもらったことへの感謝もありました。

それでも、自分の中では、

「大丈夫と言えるほど、元には戻っていない」

という感覚が残っていました。

今回は、治療後に感じるようになった「周囲とのズレ」について振り返ります。

目次

外から見れば、日常に戻っていた

退院して時間が経つにつれ、生活の中でできることは増えていきました。

普通に話す。

歩く。

外出する。

仕事について考える。

外から見れば、病気になる前の日常へ少しずつ戻っているように見えたと思います。

でも、見えない部分では以前とは違いました。

何かをしたあとの疲れ方。

無理をしたあとの反動。

長時間同じことを続ける難しさ。

「できる」という結果だけを見ると、以前との差は分かりません。

でも、その一つの行動にどれだけ体力を使ったのかは、外からは見えません。

ここに、少しずつズレが生まれていきました。

「もう大丈夫」と、自分の実感は違った

周囲は悪気なく言います。

「もう大丈夫そうだね」

その言葉を否定するのも違う気がしました。

実際、治療前や手術直後に比べれば、状態は前に進んでいます。

でも、

「良くなった」と「以前と同じようにできる」は別でした。

以前なら何も考えずにできたことでも、今は体調を確認してから動く。

予定が一つ入れば、その前後も考える。

できることは増えているのに、自由に使える体力は以前と同じではありません。

その違いを説明するのは、思っていた以上に難しいものでした。

いちばん説明しづらかった「できるけれど続かない」

特に難しかったのが、

できるけれど、続けると負担になる

という状態です。

まったくできないのであれば、説明は簡単です。

でも、一度ならできる。

短時間ならできる。

調子が良ければできる。

その代わり、あとから反動が出ることがある。

こうした状態は、外から見ると「できている」ように見えます。

だからこそ、自分自身も判断に迷いました。

仕事について考え始めたとき、この問題はさらに大きくなりました。

「働けるか」と聞かれれば、働ける。

でも、

以前と同じ条件で働き続けられるか

と聞かれると、答えはまったく違います。

仕事では「できるか」より「続けられるか」が問題になった

病気になる前は、仕事を選ぶときに仕事内容や収入、経験などを考えていました。

ところが、身体の前提が変わると、それより先に確認しなければならないことが出てきました。

何時間なら続けられるのか。

休憩を入れられるのか。

体調が悪い日に調整できるのか。

翌日に反動が出る働き方になっていないか。

ここで初めて、

「仕事ができるか」と「その仕事を続けられるか」は違う

ことに気づきました。

この頃から仕事を見る基準そのものが変わっていきました。

▶ 体調が戻らない中で、仕事をどう考え直したか|「続けられるか」を軸にした判断基準

周囲とのズレをなくすより、自分の基準を持つ

以前は、周囲から「大丈夫そう」と思われることと、自分が感じている状態を一致させようとしていました。

でも、それは難しいことでした。

身体の疲れ方や、あとから出る反動までは、外からは見えません。

だから、周囲に完全に理解してもらうことだけを目標にするのではなく、

自分自身が、自分の状態を分かっていること

の方が重要なのだと思うようになりました。

今日はどこまでなら大丈夫か。

何をすると翌日に響くのか。

どんな条件なら続けられるのか。

それが分かれば、周囲からどう見えるかとは別に、自分なりの判断ができます。

おわりに

回復すると、周囲から見える姿は少しずつ「普通」に近づいていきます。

でも、本人の中では以前とは違う状態が続いていることがあります。

その二つの間にズレがあること自体が、問題なのではないのだと思います。

大切なのは、

周囲からどう見えるかだけで、自分の状態を判断しないこと。

私の場合、この違和感をきっかけに、

「以前と同じように働けるか」ではなく、

「今の身体で続けられる働き方は何か」

を考えるようになりました。

そのときから、仕事を見る基準も少しずつ変わっていきました。

▶ 体調が戻らない中で、仕事をどう考え直したか|「続けられるか」を軸にした判断基準

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この記事を書いた人

会計事務所・事業会社で約20年、税務・経理の仕事に従事。
40代で脊髄腫瘍を経験し、手術とリハビリを経て現在はフリーランスとして働いています。

このブログでは
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について実体験をもとに発信しています。

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