長期休養後に仕事が怖くなった理由|復職で感じる「職場との温度差」の正体

長期間仕事を休んだあと、職場へ戻る日が近づくにつれて、不安が大きくなる人は少なくありません。

「以前と同じように働けるだろうか。」

「周りについていけるだろうか。」

「迷惑をかけてしまわないだろうか。」

この不安は、精神疾患による休職だけではありません。

病気やケガによる療養、産休・育休、介護休業など、長期間仕事を離れた人なら、誰でも感じる可能性があります。

制度としては復職が認められていても、実際に戻ることを考えると、不安が消えるわけではありません。

私は病気のあと、最終的に会社へ復職する道ではなく、働き方そのものを見直す道を選びました。

その過程で感じたことがあります。

それは、多くの人が怖いと感じているのは、「仕事」ではなく、その先にある働き方なのではないかということです。

目次

怖かったのは仕事ではなく、「以前と同じように働くこと」だった

病気が落ち着き始めた頃、私も再び働くことを考え始めました。

体調と相談しながら転職活動を始めるのか。

それとも別の働き方を考えるのか。

それとも、働き方そのものを見直すのか。

そんなことを毎日のように考えていました。

でも、不安だったのは仕事内容ではありません。

「毎日決まった時間に出勤し、その働き方を何年も続けられるだろうか。」

そこでした。

一日だけ頑張れるかどうかではありません。

今日働けても、明日も同じように働ける保証はありません。

その不安が、仕事そのものを怖く感じさせていました。


制度があることと、安心して働けることは違う

私は会社員時代、長期休養から復職した人を何人も見てきました。

時短勤務を利用している人。

育児と仕事を両立している人。

介護をしながら働いている人。

制度として認められている働き方です。

だから、その人たちは何も悪くありません。

それでも、多くの人が周囲へ気を遣っていました。

夕方になると、

「お先に失礼します。」

そう言って帰っていく姿を何度も見てきました。

制度として当然認められている権利なのに、どこか申し訳なさそうに見えたのです。

一方で、職場には職場の事情があります。

人手不足。

納期。

繁忙期。

残った仕事を誰かが引き継がなければならない現実。

会社としては制度を整えていても、現場では余裕がないこともあります。

その結果、制度と現場との間に温度差が生まれてしまうのです。


誰かが悪いわけではない

こういう話になると、

「会社が悪い。」

「制度が足りない。」

そんな話になりがちです。

でも、私はそうは思いません。

現場で働く人たちも、自分の仕事を抱えています。

管理職も限られた人数で仕事を回しています。

制度を利用する人も、周囲へ迷惑をかけたいと思っているわけではありません。

誰か一人が悪いのではなく、それぞれに事情があります。

だからこそ、この問題は簡単には解決しません。

「制度があるから大丈夫。」

そう言い切れない現実があります。


私が働き方そのものを見直した理由

復職した人たちを見てきたからこそ、私は自分が会社へ戻る姿を何度も想像しました。

もし体調に波があるまま会社へ戻ったら。

周りに気を遣いながら働く毎日になるかもしれない。

体調が悪くても責任を感じ、無理をしてしまうかもしれない。

それは、会社が悪いからではありません。

私自身の性格もあります。

だから私は考え方を変えました。

「会社へ戻ること」を目標にするのではなく、

「体調を前提に続けられる働き方は何か。」

それを考えるようになったのです。


働き方は、一つではない

以前の私は、

働くことといえば会社員しか思い浮かびませんでした。

でも病気を経験して、その前提が崩れました。

短時間で働く方法もある。

在宅で働く方法もある。

複数の収入源を持つ働き方もある。

自分に合った働き方を少しずつ組み合わせることもできます。

もちろん、それがすべての人に合うわけではありません。

会社員として働き続けることが最適な人もいます。

大切なのは、「以前と同じ働き方に戻ること」だけが正解ではないと知ることです。


長期休養を経験したからこそ、働き方を見直してもいい

長期休養を経験すると、多くの人は「元に戻ること」を目標にします。

私も最初はそうでした。

でも、本当に必要だったのは、元に戻ることではありませんでした。

これからの自分が、無理なく続けられる働き方を考えることでした。

制度は大切です。

でも、それだけでは解決できない現実もあります。

だからこそ、制度に合わせて自分を無理に変えるのではなく、自分に合った働き方を考えることも、一つの選択肢ではないでしょうか。

私にとって病気は、働けなくなった出来事ではありませんでした。

働き方を見直すきっかけになった出来事だったのです。


まとめ

長期休養後に仕事が怖くなる理由は、「仕事ができるかどうか」だけではありません。

制度として復職が認められていても、現場との温度差や、周囲への気遣い、自分自身の責任感など、努力だけでは変えにくい要因が重なることがあります。

だから私は、「以前と同じように働くこと」を目標にするのではなく、「これからも続けられる働き方」を考えるようになりました。

もし今、長期休養後の働き方に悩んでいるなら、「元に戻ること」だけにとらわれなくてもいいのかもしれません。

働き方には、一つの正解だけではなく、自分に合った形を選ぶという道もあるのです。

私も以前は、「元の働き方に戻ること」が一番大切だと思っていました。

しかし病気を経験してからは、働き方を選ぶ前に「体調を前提に考えること」が必要だと感じるようになりました。

その考え方の変化については、こちらの記事で詳しく書いています。

働き方を選ぶ前に、体調を前提に置くようになった


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この記事を書いた人

会計事務所・事業会社で約20年、税務・経理の仕事に従事。
40代で脊髄腫瘍を経験し、手術とリハビリを経て現在はフリーランスとして働いています。

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