「このまま一つの会社だけに頼っていて大丈夫だろうか。」
40代になると、そんなことを考える人もいるのではないでしょうか。
会社員として働いていれば、毎月決まった給与が入ってきます。
社会保険があり、有給休暇があり、会社によっては賞与や退職金もあります。
私自身も以前は、会社員として働いているなら、本業を頑張って給与を上げていく方が効率的だと考えていました。
副業で別のことに手を出すより、本業のスキルを高め、会社の中で評価を上げていく。
その方が安定した生活につながると思っていたのです。
ところが、病気を経験して、その考え方は大きく変わりました。
会社が安定していても、自分がこれまでと同じように働けなくなることがあります。
そして、収入源が会社の給与だけなら、働き方の変化がそのまま生活に影響します。
そこで私は、
「会社を辞めるか、残るか」ではなく、「一つの会社や一つの働き方に依存しすぎない状態をどう作るか」
を考えるようになりました。
この記事では、会社に依存しない働き方について、私自身の経験をもとに「仕事・収入・時間」という3つの視点から考えてみます。
以前は「本業を頑張ること」が一番効率的だと思っていた
会社員として働いていた頃の私は、他に収入源を作ろうとはあまり考えていませんでした。
毎月ある程度の固定給が入り、年2回の賞与があり、会社によっては決算賞与が出ることもあります。
毎月の給与が安定して入ってくることは、会社員として働く大きなメリットです。
だから私は、別の仕事に時間を使うより、本業の経験やスキルを積み上げる方が効率的だと考えていました。
会社の中でキャリアを積み、給与を上げていく。
当時の私にとって、それは十分に合理的な選択だったと思います。
病気になって「会社員として働けること」も前提だと気づいた
ところが、病気を経験して気づいたことがあります。
会社員として働くためには、当然ですが、その会社が求める労働条件にある程度合わせなければなりません。
決められた勤務時間。
勤務日数。
出勤方法。
仕事内容。
会社によって柔軟性は違いますが、基本的には就業規則や雇用契約の範囲で働くことになります。
病気になる以前の私は、
「その条件で働けなくなるかもしれない」
ということ自体をほとんど考えたことがありませんでした。
でも、実際に体調を崩してみると違いました。
通院があります。
日によって体調も違います。
無理をすれば長時間働ける日があったとしても、それを毎日続けられるとは限りません。
会社が悪いわけではありません。
会社には会社の運営がありますから、一定の条件で働ける人を必要とするのは自然なことです。
ただ、働く側から見ると、
会社員という働き方は、会社が求める条件で働けるかどうかによって選択肢が大きく変わる
ということに気づきました。
「会社が安定していること」と「自分の収入が安定していること」は、必ずしも同じではなかったのです。
私にとっては、これが「一つの会社だけに収入を依存していていいのだろうか」と考える大きなきっかけになりました。
収入が安定していても、時間まで会社に集中していた
会社員時代は、収入という意味では安定していました。
その一方で、別のものをかなり使っていました。
時間です。
残業が続き、休日に仕事をすることもありました。
平日に長時間働き、休日はその疲れを取る。
そうなると、会社以外のことに使える時間は少なくなっていきます。
今振り返ると、私は収入だけではなく、
自分の時間も一つの会社にかなり集中させていた
のだと思います。
もちろん、定時で仕事を終えて、副業をしている人もいます。
本業とは別にアルバイトをする。
成果物を納品して報酬を得る。
業務委託で仕事を受ける。
こうした方法なら、収入源そのものは分散できます。
ただ、ここで一つ考えておきたいことがあります。
どちらも基本的には、
「自分が働けること」
が収入の条件になっていることです。
たとえば、本業で8時間働き、その後に副業で2時間働く。
収入源だけを見れば二つです。
しかし、どちらも自分が働くことで得ている収入なら、体調を崩して働けなくなったとき、両方が同時に減る可能性があります。
つまり、
収入源の数が増えたからといって、必ずしも依存先まで分散されているとは限りません。
私は病気を経験してから、単に「収入源の数を増やす」のではなく、
何に依存している収入なのかを見る必要があるのではないか
と考えるようになりました。
在宅の仕事だけでは、働ける時間が収入の上限になりやすかった
退職後、私は在宅でできる会計の仕事を中心にやっていこうと考えていました。
通勤する必要がなく、これまでの経験も使えます。
体調を考えれば、会社に毎日通勤するより現実的な選択肢でした。
ただ、実際にやってみると別の問題が見えてきました。
時間給で働けば、
時給 × 働ける時間 × 働ける日数
で、おおよその月収が決まります。
もちろん、経験を積んで時間単価を上げる方法もあります。
それでも、私のように働ける時間そのものに上限がある場合、時間給の仕事だけでは収入にも上限が生まれやすくなります。
目先の収入だけを考えれば、働く時間を増やした方が収入は増えます。
今日4時間働くより、6時間働いた方が、その日の収入は多くなります。
でも、その仕事を続けても自分に残るものが少なければ、翌月も同じだけ働かなければ同じ収入を得られません。
その次の月も同じです。
私の場合、それを続けるだけでは、働ける時間が少ないという問題を根本的には変えられないと感じました。
そこで、収入だけではなく、時間の使い方そのものを考えるようになりました。
今の収入を得る時間と、将来の収入につながる時間を分ける
現在の私は、一定の労働収入を得ながら、すべての時間を目先の収入のためには使わないようにしています。
一部の時間を、
「将来、収入を生み出す可能性があるものを作る時間」
に使っています。
ブログを書く。
noteを書く。
将来的な書籍につながる文章を積み上げる。
アプリや業務改善など、自分の経験を別の形で使えないか考える。
これらは、自分の時間を先に使い、その積み重ねが将来の収入につながる可能性があるものです。
もちろん、作れば必ず収入になるわけではありません。
むしろ、最初はほとんど収入にならないものもあります。
私自身、まだ道半ばです。
すべてがうまくいっているわけでもありません。
ただ、これはある程度想定しています。
労働収入は、
働く → 比較的早く収入になる
という特徴があります。
一方、ブログやコンテンツなどは、
作る → 積み上げる → 時間がたってから収入につながる可能性がある
という時間差があります。
さらに、これとは別に、株式などの資産から得られる収入もあります。
こちらは自分の時間を先に投入して作るものとは性質が異なり、資本を使い、労働時間とは直接連動しない収入を期待するものです。
どちらにも不確実性はあります。
それでも私は、今の生活を支える仕事をしながら、将来の収入につながる可能性のあるものにも時間を使うようになりました。
「会社に依存しない」とは、収入源を増やすだけではない
ここまで考えると、「会社に依存しない働き方」は単純に副業を増やすことではありません。
私自身は、収入にはそれぞれ違った性質があると考えています。
1.労働から得る収入
会社員、アルバイト、業務委託、フリーランスなど、自分が働くことで得る収入です。
比較的早く収入につながる一方、自分が働けなくなると収入も減りやすい特徴があります。
2.資産から得る収入
株式など、自分が保有する資産から得られる収入です。
元本が必要であり、価格変動や減配などのリスクもあるため、必ず収入が得られるものではありません。
一方、自分の労働時間と直接連動しないという特徴があります。
3.時間をかけて育てる収入
ブログ、note、書籍、デジタルコンテンツなど、作ったものが後から収入につながる可能性のあるものです。
これらも必ず収益化できるわけではありません。
収入になるまで長い時間がかかることもあります。
ただ、一度作ったものが、自分がその場で働いていない時間にも読まれたり、購入されたりする可能性があります。
ここで大切なのは、どれが一番優れているかではないと思っています。
それぞれにメリットとデメリットがあります。
私が考えるようになったのは、
「収入源はいくつあるか」ではなく、「すべてが同じ条件に依存していないか」
ということです。
自分が働けなくなれば、すべて止まるのか。
一つの会社との契約がなくなれば、すべてなくなるのか。
それとも、性質の違う支えが残るのか。
私にとって「収入を分散する」というのは、単純に数を増やすことではなく、こうした違いを持たせることでもあります。
収入源は多ければ多いほどいいわけではない
一方で、収入を分散した方がいいからといって、何でも始めればいいわけではありません。
私自身、現在はブログやnoteを中心に発信しています。
そこにXやその他のSNSを追加すれば、さらに多くの人に届けられる可能性はあります。
しかし、運用する媒体が一つ増えるたびに、
投稿する。
反応を見る。
数字を分析する。
改善する。
という作業も増えていきます。
つまり、
収入源を分散するために、時間を分散しすぎる
という別の問題が起こります。
特に、使える時間が限られている場合は無視できません。
収益化に時間がかかっているからといって、ブログ、YouTube、X、Instagram、TikTok……と次々に増やせば、どれも中途半端になる可能性があります。
これは仕事でも同じだと思います。
複数の収入源を作ること自体が目的になってしまえば、その管理のために自分の時間や体力を使いすぎることがあります。
だから私は、
「いくつ持っているか」より、「自分が管理できる仕組みになっているか」
の方が大切だと考えています。
目指しているのは「たくさん働くこと」ではなく「一つが止まっても困らないこと」
私が目指しているのは、たくさんの仕事を抱えることではありません。
会社員時代の私は、会社で働き続けられることを前提に、そこで経験を積み、給与を上げていくことを考えていました。
それ自体が間違っていたとは思っていません。
でも、病気になったことで、その前提自体が変わることもあると知りました。
だから今は、一つの会社、一つの仕事、一つの収入だけですべてを支えるのではなく、
性質の違う支えを少しずつ持つこと
を考えています。
まだ完成したわけではありません。
安定するまでには、かなり時間がかかると思っています。
会社員として安定した給与を得ることにも、大きな価値があります。
副業をすることが正解とも、独立することが正解とも思いません。
大切なのは、自分の生活が何に支えられているのかを知ることです。
もし給与が止まったらどうなるのか。
もし今と同じ時間働けなくなったらどうなるのか。
会社以外でも使えるものはあるのか。
自分がその場で働いていない時間にも、残るものはあるのか。
そう考えていくと、「会社に依存しない」という言葉の意味も少し変わってきます。
会社から離れることではありません。
会社があっても、なくても、自分の生活を支える選択肢を少しずつ増やしていくこと。
そして私にとって一番重要なのは、
自分の体調が変わっても、すべての収入が一度に途絶えない状態を作ることです。
一つが止まっても、すべてが止まらない。
今はその状態を目指して、働き方と時間の使い方を少しずつ組み替えています。
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