病気になる前の私は、「どう生きたいか」を真剣に考えたことがありませんでした。
目の前の仕事をこなし、その時々で起こる問題を解決する。
それが社会人として当たり前だと思っていましたし、その積み重ねが人生なのだと思っていました。
やりたいことがなかったわけではありません。
海外旅行も好きでしたし、興味のある勉強もありました。
でも、
「今は仕事が忙しいから。」
「もう少し落ち着いてから。」
そんな言葉で、自分が本当にやりたいことを後回しにしていました。
会社員として働く以上、組織の一員としての役割を果たすことが優先でした。
自分が本当はどうしたいのか。
そんなことを考える余裕もなく、気づけば毎日を過ごしていたように思います。
大学を卒業し、会社に就職し、定年まで働く。
そして時間ができたら、好きなことを楽しめばいい。
私は、その人生が当たり前だと疑ったことはありませんでした。
その「いつか」は、本当に来るのだろうか
病気になって、その前提は大きく揺らぎました。
私の場合、悪性腫瘍ではなかったので命に別状はありませんでした。
それでも、手術前には肩から下のしびれ・麻痺の可能性について説明を受けました。
今は歩くことができていますが、後遺症は残っています。
さらに、別の場所には腫瘍がまだ残っており、この先どうなるかは誰にも分かりません。
その時、初めて考えました。
「自分は、あと何年、今と同じように動けるのだろう。」
それまでの私は、「時間はまだある」と思い込んでいました。
でも、本当は誰にもそんな保証はありません。
病気は、その現実を私に突きつけました。
行ける時に行くという選択
私は昔から海外旅行が好きでした。
でも会社員の頃は、まとまった休みを取ることが難しく、行きたい場所があっても諦めることが少なくありませんでした。
「退職してからゆっくり行けばいい。」
そんなふうに考えていたのです。
でも今は、その考え方が変わりました。
もし将来、足に不自由が出れば、一人で海外旅行をすることは難しくなるかもしれません。
病気でなくても、年齢を重ねれば体力は少しずつ落ちていきます。
お金があっても、体が思うように動かなければ、そのお金を自分のために使うことはできません。
だから今は、
行ける機会があるなら行こう。
見たい景色があるなら見に行こう。
そう考えるようになりました。
「いつか」ではなく、「今」を大切にしたいと思うようになったのです。
仕事も同じだった
この考え方は、仕事にも影響しました。
以前から興味があったことはありました。
でも、
生活がある。
仕事が忙しい。
時間がない。
そうやって、自分に言い訳をしながら先送りにしていました。
病気を経験してからは、その時間の使い方を見直しました。
本当にやってみたいことを学び、
少しずつでも形にしていこう。
そう決めました。
もちろん、結果が出る保証はありません。
途中で失敗するかもしれません。
思うようにいかないこともあるでしょう。
それでも今は、
やらずに後悔するより、挑戦して後悔する方がいい。
そう思っています。
納得できる人生は、自分で選んだ人生
以前の私は、
失敗しない生き方を大切にしていました。
正しい選択をして、
間違えないように生きることが大切だと思っていました。
でも病気を経験して気づいたのは、
人生には、自分ではどうにもできないことがあるということです。
どれだけ計画しても、
思い通りにならないことがあります。
だからこそ、
その時々で自分が考え、自分で選び、自分で決めることが大切なのだと思うようになりました。
結果がどうなるかは分かりません。
でも、自分で選んだ道なら、その結果も受け入れやすい。
私は、それが「納得して生きる」ということなのではないかと思っています。
正解よりも、納得を積み重ねたい
今でも、この選択が正しかったのかは分かりません。
ブログも。
発信も。
新しい働き方も。
数年後に振り返れば、失敗だったと思うかもしれません。
でも、それでもいいと思っています。
あの時の自分が、
本気で考え、
本気で悩み、
本気で選んだ。
その積み重ねがあれば、結果だけで人生を判断しなくてもいい。
私はそう思えるようになりました。
人生には、誰かが用意した正解はありません。
だからこそ、自分が納得できる選択を積み重ねていきたい。
病気は決して望んだ出来事ではありませんでした。
それでも、この出来事があったからこそ、「自分はどう生きたいのか」を初めて真剣に考えることができました。
これから先も、思い通りにならないことはあるでしょう。
それでも私は、自分で選び、自分で納得しながら生きていきたいと思っています。
あなたには、「いつかやろう」と思ったまま、まだ先送りにしていることはありませんか。
その「いつか」は、本当にやって来るでしょうか。
私は病気を経験して初めて、その問いと向き合いました。
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