「収入源を一つだけにしていて大丈夫だろうか。」
40代になると、そんなことを考える人もいるのではないでしょうか。
会社員なら、毎月決まった給与が入ってきます。
安定した給与があることは、大きなメリットです。
一方で、収入のほとんどを一つの会社から得ている場合、その収入が減ったときの影響も大きくなります。
だからといって、
「すぐに副業を始めなければいけない」
「収入源を5つも6つも作った方がいい」
という話ではありません。
大切なのは、収入源の数そのものではなく、
「何か一つが変わったとき、すべての収入が同時に影響を受けないか」
という視点です。
収入を増やすことと、収入を分散することは、似ているようで少し違います。
この記事では、40代から複数の収入源を持つことを考えるとき、どのような順番で考えればいいのかを整理します。
収入源を複数持つ前に「何のために分散するのか」を考える
最初に考えたいのは、
なぜ収入源を増やしたいのか
ということです。
目的によって、選ぶ方法が変わるからです。
たとえば、
毎月あと3万円ほしい。
将来の収入を増やしたい。
会社の給与だけに頼りたくない。
定年後にも続けられる仕事を作りたい。
働ける時間が減っても収入が残るようにしたい。
どれも「収入源を増やす」という点では同じですが、目的は違います。
毎月あと3万円必要なのであれば、比較的早く収入になる副業を探す方法があります。
一方、10年後の収入源を作りたいのであれば、今すぐ大きな収入にならなくても、長く積み上げられるものを選ぶ方法もあります。
つまり、
「何が一番稼げるか」から考えるのではなく、「何のためにもう一つ収入源が必要なのか」から考える。
ここを最初に決めておくと、選択肢をかなり絞りやすくなります。
まずは今の収入が「何に依存しているか」を書き出す
次にやっておきたいのが、現在の収入の棚卸しです。
収入源を増やす前に、
今の収入は、何がなければ成り立たないのか
を考えてみます。
たとえば会社員の給与なら、
会社との雇用関係。
決められた時間働けること。
決められた場所で働けること。
自分が仕事を続けられること。
こうした条件の上に成り立っています。
業務委託であれば、特定の取引先から仕事を受けていることが条件かもしれません。
ブログであれば、検索エンジンからの流入に大きく依存している場合もあります。
SNSなら、特定のプラットフォームに依存していることもあります。
投資による収入なら、企業業績や市場環境など別のリスクがあります。
つまり、収入にはそれぞれ、
「この条件が崩れると収入も減る」
という依存先があります。
ここを確認しないまま収入源の数だけ増やしても、実際にはあまり分散できていないことがあります。
収入額ではなく「止まる条件」で分けてみる
たとえば、本業とは別にアルバイトを始めたとします。
これで収入源は二つです。
本業の給与。
アルバイトの給与。
会社は別なので、一見すると分散できているように見えます。
ただし、どちらも、
自分がその時間に働く
ことで得られる収入です。
もし体調を崩して働けなくなれば、両方とも影響を受ける可能性があります。
反対に、同じ「収入」であっても、止まる条件が違うものがあります。
自分が働くことで得る収入。
過去に作ったものから後で発生する収入。
保有する資産から得られる収入。
それぞれ、収入が発生する仕組みが違います。
もちろん、どの方法にもリスクがあります。
完全に安定した収入源はありません。
だからこそ、
収入源はいくつあるかではなく、同じ理由ですべてが止まらないか
を見ることが大切になります。
40代からなら、まず「2本目」を考える
収入源を複数持とうとすると、
「何個くらい必要なのだろう」
と考えてしまうことがあります。
しかし、最初から5つも6つも作る必要はないと思います。
まず考えたいのは、
今ある収入とは少し性質の違う「2本目」を作れないか
ということです。
ここで、いきなりまったく新しいことを始める必要もありません。
40代まで働いていれば、これまで積み上げてきた経験があります。
営業。
経理。
人事。
IT。
製造。
接客。
マネジメント。
業界特有の知識。
会社の中では当たり前にやっていることでも、会社の外では価値になる可能性があります。
まずは、
「これまで会社の中で使ってきた経験を、会社の外でも使えないか」
と考えてみる。
これなら、新しいことをゼロから学ぶよりも、2本目の収入につながるまでの距離を短くできる可能性があります。
| これまでの経験 | 2本目の収入源の例 |
| 経理・会計 | 小規模事業者の経理支援 |
| 人事・採用 | 採用事務・面接日程調整 |
| 営業 | 営業資料作成・顧客管理支援 |
| IT・業務改善 | Excel・Pythonなどによる業務効率化支援 |
| 教育・研修 | オンライン講師・教材制作 |
ただし、ここで挙げた仕事の多くは、自分が働くことで得られる収入です。
会社以外から収入を得られるようになれば、勤務先への依存を減らすことはできます。
しかし、自分が働けなくなったときに収入が止まるという問題は残ります。
だからこそ、2本目を選ぶときには、「会社への依存を減らしたいのか」「自分の労働時間への依存を減らしたいのか」を分けて考える必要があります。
2本目は「今すぐ収入になるもの」とは限らない
ここで、もう一つ考えたいことがあります。
2本目の収入源を、
いつから必要としているのか
ということです。
来月から収入を増やす必要があるなら、すぐに報酬を得られる仕事を選ぶ必要があります。
しかし、5年後や10年後の選択肢を増やすことが目的なら、考え方は変わります。
今すぐ収入にならなくても、
知識を身につける。
実績を作る。
コンテンツを蓄積する。
商品やサービスを作る。
人とのつながりを作る。
といったことに時間を使う方法があります。
短期的に見れば、その時間をアルバイトや業務委託に使った方が収入は増えるかもしれません。
しかし、目先の収入だけを優先していると、
将来の収入源を作るための時間がいつまでも取れない
ということもあります。
そのため、収入源を増やすときは、
「今の収入」と「未来の収入」を分けて考える
ことも必要になります。
お金だけでなく「時間をどこに使うか」を決める
複数の収入源を作るとき、意外と重要なのが時間です。
副業を始める。
資格を取る。
ブログを書く。
SNSを運用する。
投資について勉強する。
新しいサービスを作る。
どれも時間が必要です。
そのため、
「何を始めるか」
だけを決めても十分ではありません。
「そのために毎週どれくらい時間を使えるのか」
まで考える必要があります。
たとえば、本業だけで平日の時間をほとんど使っている状態で、さらに複数の副業を始めれば、続かなくなる可能性があります。
だから、
今の収入を得る時間。
将来の収入源を作る時間。
休む時間。
家族と過ごす時間。
こうしたものを含めて考える必要があります。
収入を分散するために生活全体が忙しくなりすぎてしまえば、本来の目的から離れてしまいます。
収入源は分散しても、作業まで分散しすぎない
複数の収入源を考え始めると、選択肢はいくらでも出てきます。
ブログ。
YouTube。
SNS。
Webライター。
動画編集。
プログラミング。
物販。
資格を使った仕事。
投資。
新しいものを見つけるたびに、
「こちらの方が稼げるのではないか」
と思うこともあります。
しかし、始めるものが増えれば、それだけ管理するものも増えます。
勉強する。
作る。
発信する。
顧客を探す。
数字を見る。
改善する。
これらにも時間がかかります。
だから私は、
収入源は分散しても、作業までむやみに分散する必要はない
と思っています。
一つ始めたら、ある程度続けてみる。
自分に合っているかを見る。
続けられそうなら育てる。
合わなければ見直す。
それから次を考える。
このくらいのペースでもいいのではないでしょうか。
収入源ごとに「役割」を決める
複数の収入源を持つときは、すべてに同じ役割を求める必要もありません。
たとえば、
毎月の生活費を支える収入。
将来育てたい収入。
自分の労働時間と直接連動しない収入。
まだ収入にはなっていないけれど、将来仕事につながる可能性のある活動。
というように、それぞれ役割を分けて考えることができます。
そうすると、
「これはまだ月5,000円しか稼げていないから意味がない」
とは限らなくなります。
将来の収入源として育てている段階なら、今の金額だけで判断する必要はありません。
逆に、生活費を支える役割の収入なら、安定性や金額が重要になります。
つまり、
すべての収入源を同じ物差しで評価しない
ということです。
今必要なお金を作るもの。
将来の選択肢を作るもの。
働けないときの支えになる可能性があるもの。
それぞれ役割が違っても構いません。
「収入になっていない期間」をどう支えるかも考えておく
将来の収入源を育てる場合、避けて通れない問題があります。
収入になるまでの時間です。
新しい仕事を始めても、すぐに顧客が見つかるとは限りません。
ブログやコンテンツも、作った翌日から安定した収入になるわけではありません。
事業を始める場合も、最初は売上より準備の時間の方が長いことがあります。
だから、
「何を始めるか」
と同時に、
「収入になるまでの期間をどう支えるか」
も考えておく必要があります。
今の給与を維持しながら育てる。
副業として小さく始める。
一定の貯蓄を確保してから始める。
生活費を見直して必要な収入を下げる。
すぐに今の収入を置き換えようとしない。
こうした方法があります。
特に40代では、家族や住宅費、教育費など、自分一人だけでは決められない支出がある人も多いでしょう。
だからこそ、
収入源を増やすことと、生活を守ることを同時に考える
必要があります。
収入の分散は「完成形」を最初から決めなくていい
複数の収入源を持つと聞くと、
「最終的にどんな割合にすればいいのだろう」
と考えるかもしれません。
でも、最初から理想的な割合を決める必要はないと思います。
最初は給与がほぼ100%でも構いません。
そこに、小さな2本目ができる。
少し育ってくる。
その間に別の可能性が見えてくる。
生活や働き方が変われば、必要な収入も変わります。
40代、50代、60代でも同じ組み合わせが最適とは限りません。
だから、
完成した収入ポートフォリオを作るというより、状況に合わせて少しずつ比率を変えていく
くらいに考えた方が現実的です。
収入が増えたから成功。
減ったから失敗。
という単純なものでもありません。
自分が使う時間。
必要な生活費。
体力。
家族との時間。
将来やりたいこと。
そうしたものとのバランスを見ながら調整していくことになります。
40代から収入を分散するなら、まず確認したい5つのこと
ここまでの内容をまとめると、収入源を増やす前に、私は次の5つを確認すると考えやすいと思います。
- 何のために収入を分散したいのか
- 今の収入は何に依存しているのか
- 同じ理由で止まらない2本目を作れないか
- 今の収入と未来の収入に、時間をどう配分するか
- 自分が無理なく管理できる数になっているか
最初から正解を見つける必要はありません。
実際にやってみなければ分からないこともあります。
重要なのは、
「副業を始めなければ」と焦って選ぶのではなく、自分の収入全体を見ながら次の一本を考えること
ではないでしょうか。
収入源を増やすことより「一つが止まっても残るもの」を作る
収入源を複数持つというと、たくさんの副業をすることのように見えるかもしれません。
でも、大切なのは数ではありません。
本業と副業の二つがあっても、同じ条件で同時に止まるのであれば、十分に分散できているとは言えないことがあります。
反対に、収入額はまだ小さくても、今の収入とは違う条件で成り立つものがあれば、それは将来の選択肢になる可能性があります。
40代から考えるのであれば、これまで積み上げてきた経験もあります。
一方で、仕事、家庭、体力などを考えると、使える時間が無限にあるわけでもありません。
だからこそ、
何でも始めるのではなく、自分が何に依存しているのかを知り、そこから少しずつ違う支えを作っていく。
まずは今の収入を書き出して、
「もしこれが止まったら、何が残るだろう」
と考えてみる。
そして、何も残らないのであれば、今ある経験や時間の中から、小さな2本目を考えてみる。
収入の分散は、いきなり完成させるものではありません。
今の生活を守りながら、将来の選択肢を一つずつ増やしていく。
40代からであれば、そのくらいの進め方でもいいのではないかと思っています。
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