「もし病気やケガで、突然フルタイム勤務ができなくなったら?」
健康なときには考えもしないことかもしれません。
しかし私自身、脊髄腫瘍の手術を経験してから胸や背中に鋭い痛みが残り、日によっては動けなくなる日があります。見た目には元気に見えても、生活や働き方は大きく制限されました。
そんなときに直面したのが、「制度の狭間」という現実です。
障害年金や障害者手帳といった公的支援の対象から外れ、助けてもらえない立場に置かれてしまったのです。
この記事では、
- 術後に直面したリハビリと後遺症のリアル
- 制度に救われなかった現実と壁
- 働けないときに備えるための具体的な方法
- 最後に私が考える「現実的な5つの備え」
をまとめています。
同じように「もし働けなくなったらどうしよう」と不安を抱えている方の参考になれば嬉しいです。
術後の生活と“見えない壁”
リハビリの日々
手術直後、私の左足は完全に麻痺して動きませんでした。
そこから始まったのは、入院期間中の毎日2時間の作業療法・理学療法と自主トレ3時間の平均5時間にも及ぶリハビリです。
- 歩行器を使って歩く練習。自分でバランスを取れないので無ければ転倒
- 左足の動きの練習。特に階段の下りでは狙った所に足を着地できなかった。
- 足を連続させて動かす練習。
- イナンマッスルに力が入らななかったので、意識して使う練習
今まで、頭で考えてやったことのない練習でした。特に、イメージしながら必死に動かし続けました。
恐らく、今まで使っていた神経回路が機能していないので、違う回路で動かしているので脳が混乱を起こしている状態でした。悔しくて、歯がゆくて、入院期間中は時間があったので、時間の許す限り練習しました。
練習の成果なのか、腫瘍摘出による影響なのか分かりませんが、日に日に出来ることが多くなってきました。
退院時直前まで、歩行器を使っていたので、外で歩くときに支えるものがない怖さはありましたが、
やがて普通に歩けるようになり、今では短い距離なら走れるまでに回復しました。
しかし、それは「普通に動ける」ということではありません。
実際には、失われた神経の代わりに新しい神経回路を使って必死に動いているのです。
数日運動を休むと、すぐに「足が動かない感覚」に戻ってしまう。これは脳が完全に覚えていないためで、私の戦いは今も続いています。
制度の狭間──障害者でも健常者でもない
「歩けるから障害ではない」
ある程度歩けるようになった私は、市役所で障害者手帳の相談をしました。
しかし返ってきた言葉は「普通に歩けるから難しいですね」。
- 痛みや痺れは評価されない
- 日常生活がある程度できれば対象外
- 障害年金7級は実質的な効力なし
私のように「働けるけれどフルタイムは無理」という人を支える制度は、調べる限り存在しませんでした。
これが、制度の狭間に取り残された現実です。
自助努力で何とかしないとダメなんだと、痛感しました。
制度に救われない現実
医師からは「両足の指が全てなくても7等級」「中指・薬指・小指がなくても7等級」と説明されました。
医師は、いかに障害者手帳を取るのが難しいという事を私に説明したかったのです。
確かに、私よりも機能が完全に失われた方がいるのは事実です。
しかし、手帳がないと障害者雇用枠も利用できず、私は痛みに耐えながら働くしかありません。
現状の、障害者手帳の制度では、機能するかどうかが判断基準になってくるので、動けば障害でないという解釈になるのです。
「必死でリハビリをしても支援は受けられない」──その現実は精神的にも重く、何度も心が折れそうになりました。
健常者として働くことになるが、病院・リハビリ・痛みで休む日があるかもしれない。
こういった事実を伏せて入社しても、詐称になる可能性もあり、現実的に会社員で働くことが難しいと私は判断しました。
働けないときに備える「3つの選択肢」
制度に頼れないなら、自分で備えるしかありません。
私が見つけたのは、次の3つの方向性でした。
① 働かなくても収入が入る仕組みを作る
- 株式投資の配当や売却益
- 投資信託の分配金
- ブログやアフィリエイトの収益
私は投資歴20年以上で、配当や売却益が生活の柱になっています。
さらにブログやアフィリエイトを始め、医療費(健康時の10倍以上)を少しでも補うようにしています。
② 体を優先する働き方に切り替える
- 在宅ワーク(経理・ライティング・事務など)
- クラウドソーシングを利用
- 信頼できる知人・元同僚から外注を受ける
私は税理士事務所時代のつながりで経理業務を在宅で請け負っています。体調に合わせてできる働き方だからこそ続けられます。また、GPTSやプログラミングを使って業務改善をすることで、収入を上げる動きもしています。
③ 心を整える
働けない日が続くと精神的にも追い込まれます。
私はnoteやブログに書くことで「できたことを数える」習慣ができ、心を支える柱になっています。
今からできる現実的な行動ステップ
病気や後遺症がなくても、備えは早いほど安心です。
再現性の高い行動として、次の5つをおすすめします。
- 医師の診断は複数受ける
見解が分かれることがあるので、複数の医師に診てもらうことで客観的に判断できます。 - 障害年金や手帳は社労士に相談する
制度は複雑です。特化している社労士の無料相談を利用するのが現実的です。 - 小さな副収入を育てる
ブログやアフィリエイトなど、少額からでも始めておくと安心です。 - オンラインでできる仕事に登録しておく
クラウドワークスやランサーズなど、体調に合わせて働ける環境を事前に用意しておくと安心です。 - 少額でも投資を毎月積み立てる
5千円や1万円からでも積立をしておけば「働けない日があっても資産が育つ仕組み」になります。
私の答え:制度に救われなかった私が考える5つの備え
- 医師の診断は複数受ける
- 制度は社労士に相談する
- 小さな副収入を育てる
- オンラインでできる仕事を持つ
- 少額でも積立投資を続ける
これらは一度にやる必要はありません。
できることを小さく始めるだけで、未来の安心につながります。
まとめ:小さな一歩を重ねて未来を守る
病気や後遺症で働けなくなると、「制度が助けてくれるはず」と思いがちです。
しかし現実には、制度の狭間に落ちてしまうことがあります。
だからこそ、
- 制度に詳しい専門家に相談する
- 自分で収入の柱を増やす
- 少額の積立をコツコツ続ける
こうした行動が「いざというときの支え」になります。
投資を始めるときには「どこでやるか」に迷う人も多いですが、私は手数料や商品ラインナップの豊富さからSBIを利用しています。
興味がある方は、ご自身に合った証券会社を探してみてください。
👉 SBI証券公式サイト(参考リンク)
