背中の違和感から始まった、人生の転機

2024年7月。
なんとなく続いていた「背中の違和感」が気になり、思い切って病院でMRIを受けることにしました。
その結果、胸椎に2cmほどの腫瘍が見つかったのです。
医師に告げられたのは、10万人に1人の割合で発症する珍しい病気でした。
「よく歩けていますね」
その言葉が、今でも耳から離れません。
痛みが、少しずつ日常を奪っていく
腫瘍は脊髄を圧迫し、胸から下が常に痺れ、激しい痛みに襲われる毎日が始まりました。
特に、咳やくしゃみをしたときには、背中に雷が落ちたような痛みが走ります。
自転車で小さな段差を越えただけでも、その衝撃は耐えがたいものでした。
夜中は痛みで何度も目が覚め、朝は自力で立ち上がることすら困難。
少しずつ、日常が崩れていくような感覚でした。
手術を「怖い」と思う余裕すらなかった
紹介された脳神経外科で診断された病名は、**「硬膜内髄外腫」**というものでした。
通常であれば「手術が怖い」と感じるところですが、当時の私はただ、
この痛みから一刻も早く解放されたい――その思いだけでした。
もちろん、医師からは後遺症の可能性についても説明されました。
それでも私は、
「腫瘍を取り除けば、また元の生活に戻れる」
そう信じたかったのです。
もし、あの時受診していなかったら…
今、こうして振り返ることができるのは、
「病気に気づけたこと」、
「手術を受けられる環境にいたこと」
この2つに恵まれたからだと感じています。
もし、あのとき痛みを我慢していたら…
もし、もっと放置していたら…
正直、考えるだけでも恐ろしいです。
この文章を読んでくれたあなたへ
この文章は、過去の自分に向けて、そして今まさに不安を抱えているあなたに向けて書いています。
- なんとなく身体の感覚がおかしい
- 痛みが続いているけれど、我慢している
- 「まさか自分が…」と思っている
その「まさか」は、意外とすぐそばにあるのかもしれません。
だからこそ、気づいたときに放っておかないでほしいのです。
今後も、手術やリハビリ、そして回復までの過程を少しずつ綴っていきます。
この経験が、どこかで誰かの「きっかけ」になれたら嬉しいです。